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VMDの基本が知りたい!効果や具体的な要素とは?

商品やサービスの販促を意識する場合、「VMD」はとても重要なカギとなります。とはいえ、「VMD」とは具体的にどのようなものであるかイメージしにくいと感じている人も多いのではないでしょうか。「VMD」は理解できるまでに一苦労しますが、意味を理解してしまえば、とても有用な手法といえます。

今回は、「VMD」の基本について説明します。意味を詳しく説明するとともに、効果や具体的な要素についても解説を行います。「VMD」についての基本をしっかり理解したいという人は、ぜひ参考にしてみてください。

VMDの基本が知りたい!効果や具体的な要素とは?

「VMD」とは?

マーケティングにおいては、「VMD」が活用されることが多いです。このVMDとは、一体どのようなものなのでしょうか。ここでは、VMDの基本的な意味について説明します。

「ビジュアルマーチャンダイジング」のこと

「VMD」とは、すなわちビジュアルマーチャンダイジングのことです。ビジュアルマーチャンダイジングとは、視覚的に訴えかけることにより、商品やサービスに対する購買意欲を向上させるためのマーケティング手法を意味しています。よって、VMDは、ビジネスにおいて重要なマーケティング手法のひとつであるといえます。

MDって?

ビジュアルマーチャンダイジングのうち、「MD(マーチャンダイジング)」とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。マーチャンダイジングはとは、商品の販売計画のことを意味します。これには、企画や販売の意図も含められています。つまり、マーチャンダイジングとは、商品やサービスを適切な価格かつ適切な数量で用意し、ベストなタイミングで提供することを表しているのです。

VMDを具体的に説明すると?

マーチャンダイジングの意味を踏まえたうえで、VMDについて考えてみましょう。VMDは、MDをヴィジュアル化することです。ヴィジュアル化というのは、日本語で表すと「視覚化」ということになります。単なるMDで終わらせるのではなく、視覚化をおこなうことにより、商品やサービスの魅力を最大限にアピールすることができます。せっかくマーケティングをおこなうのであれば、視覚化までを徹底したほうが、その効果が高くなるのは明らかでしょう。見やすさや選びやすさを重視することにより、お客様が買いやすい売り場を作ることもとても大切です。

VMDとディスプレイ(DP)の違い

ところで、VMDは一般的なディスプレイとはどのように違うのでしょうか。当然ながら、VMDは一般的なディスプレイとは異なるものです。ただし、全く別物であると表現してしまうと語弊があります。なぜなら、VMDの手段のひとつとしてディスプレイがあるからです。ディスプレイというのは、商品やサービスを列したり装飾したりすることそのものを表す言葉です。それに対して、VMDは、商品やサービスのブランドの価値を視覚的に伝えることにより、購入に結びつけることを目的としています。VMDの具体的な表現方法としてディスプレイを選ぶことによって、具体的な成果を生む可能性が出てくるのです。VMDを意識するのであれば、ディスプレイとの違いについてもしっかりと理解しておくことが重要だといえるでしょう。

VMDに必要な要素

VMDには、必要な要素があります。VMDの基本要素のことは、MPといいます。これらは、生物学や心理学に基づいて成立したものであり、VMDを細分化してビジネスに必要な具体的な戦略を立てるために役立ちます。MPとしては、「VP(ビジュアル・プレゼンテーション)」「PP(ポイント・オブ・バーチェス)」「IP(アイテム・プレゼンテーション)」の3つがあります。それぞれの意味や効果については、次で詳しく紹介します。

VMDの基本

VMDの基本となる要素としては、すでに触れたように「VP(ビジュアル・プレゼンテーション)」「PP(ポイント・オブ・バーチェス)」「IP(アイテム・プレゼンテーション)」の3つがあります。それぞれは、具体的にどのような意味をもつものなのでしょうか。VMDをきちんとおこなうためには、それぞれの要素についてもしっかりと理解しておくことが必要不可欠です。ここでは、それぞれの要素について、詳しく説明します。

VP(ビジュアル・プレゼンテーション)

VMDの要素のひとつとして、「VP(ビジュアル・プレゼンテーション)」があります。VPは、簡単に言うと、人に商品やサービスの存在を気付かせるためのテクニックを意味しています。VPをきちんと成立させることができれば、売り場やその店舗に対して足を止める人を増やすことが可能になります。VPを向上させるためには、ショウウインドウを上手くまとめたり、入り口近くに入りやすい雰囲気を作ったりすることが大切です。また、特別なコンセプトがある場合は、そのコンセプトを分かりやすくまとめたエリアを設けるのも効果的でしょう。

PP(ポイント・オブ・バーチェス)

「PP(ポイント・オブ・バーチェス)」も、VMDにとって重要な要素のひとつです。PPは、お客様となりうる人の足を止めさせるテクニックと表現することができます。いくらVPで存在を気付かせることができても、実際に足を止めて商品やサービスを見てくれるようでなければ、販促につなげることはできないでしょう。PPのためには、ディスプレイや陳列棚に注目したうえで、その場に立ち止まる人を増やすことが重要な課題となります。まずは、目に入りやすい棚やディスプレイの配置を工夫することで、立ち止まるきっかけを作ることが大切です。お客様の目線に立ち、どのような部分に注目しやすいのかよく検討する必要があります。

IP(アイテム・プレゼンテーション)

VMDの最後の要素として、「IP(アイテム・プレゼンテーション)」があります。これは、商品を実際にお客様の手に取ってもらうためのテクニックです。IPがうまく機能すれば、お客様の購買意欲をかき立てることができます。欲しい商品と出会う確率を高められるため、実際に購入につながる可能性も高くなるでしょう。大切なのは、PPで足を止めたお客様が商品に関心を持ったときに、すぐに手に取れる状況にしておくことです。足を止めるきっかけとなるものが、直接お客様の手にとれない状態にあるなら、その近くに実際に手に取れるテスターや見本を置いておくとよいでしょう。また、スタッフに声を掛けやすい雰囲気を意識することも大切です。お客様が実際に商品に触れるということは、それだけ商品に強い興味をもっている状態といえます。

「VMD」の基本を理解して効果的に活用しよう

「VMD」の基本を理解して効果的に活用しよう

「VMD」は、マーケティングにおいて重要な手法です。そのため、マーケティングをおこなう立場になったら、「VMD」についてしっかりと理解を深めるところから始める必要があります。意味をしっかりと理解していないと、「VMD」を上手におこなっていくのは難しいと言わざるを得ません。よって、まずは「VMD」を始める前に、その意味を正確に理解するところから始めるようにしてください。もしかすると、「VMD」を担当している人であっても、具体的に「VMD」について説明できない人もいるかもしれません。イメージがきちんとあるのであれば問題は少ないですが、それでもきちんと意味を把握しておいたほうが安心です。マーケティングは奥が深いので、しっかりと意味や効果を把握しておかないと、途中で目的や方法が分からなくなってしまう恐れもあります。まずは、「VMD」の基本を理解し、そのうえで効果的に活用できるようにしましょう。