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海外の発酵食品って?種類や特徴について紹介

発酵食品は、世界中で幅広く親しまれています。国によって発酵食品の種類や特徴は、大きく異なります。海外の発酵食品は、日本でも親しまれているものもたくさんあります。なかには発酵食品であることを知らずに食べているものもあるかもしれません。発酵食品について理解を深めるには、海外の発酵食品についてもしっかり押さえておいたほうがよいでしょう。

今回は、海外の発酵食品の種類や特徴について紹介します。発酵食品の種類や特徴を押さえて、さらに発酵食品を楽しめるようにしましょう。

海外の発酵食品って?種類や特徴について紹介

世界の発酵食品の歴史

世界においては、発酵食品はどのようにして発展してきたのでしょうか。発酵食品の歴史はとても古く、長い間多くの人に親しまれてきました。ここでは、世界における発酵食品の歴史について基本的なところをみておきましょう。

メソポタミア文明ではすでにワインの醸造がされていた

発酵食品の歴史をひも解いていくと、メソポタミア文明の頃にはすでにワインが醸造されていたといわれています。つまり、8000年程度前には発酵食品が作られていたということになります。もちろん、この時点で発酵のメカニズムがすべて明確に解明されていたというわけではありません。しかし、すでに発酵の技術を用いて食品づくりがおこなわれていたということがわかります。

発酵食は保存性が増すことから世界に広がった

発酵食が世界中で多く作られるようになったのは、食品を発酵させると保存性が増すことに関係しています。発酵食品はおいしさももちろんのことながら、保存がきくというのがとても大きなメリットです。特にアジアでは穀類や野菜類などの発酵がよくおこなわれています。また、ヨーロッパにおいては、肉・魚・乳などの発酵が特に盛んにおこなわれています。

世界の発酵菌

発酵食品については、日本では麹を使用する方法が主流でした。そのため、伝統的な発酵食品はすべて麹を使用して作られています。世界においては、発酵のために使用される菌や酵母にはさまざまな種類があります。ここでは、世界で使用されている発酵菌や酵母の種類について説明します。

酵母菌

世界の発酵食品をみてみると、酵母菌を使って作られているものも多いです。たとえば、ワイン酵母は世界で最も古い発酵食品であるワインを作るためのものです。また、ビール酵母もワイン同様に昔からあるもので、ビールを作るために欠かせない存在です。さらに、イースト菌は、紀元前3500年頃の古代エジプトから使用されてきました。パン作りにおいて必ず必要とされる酵母菌です。

乳酸菌

発酵を進めるための菌としては、乳酸菌も忘れてはいけません。乳酸菌は、日本ではなく海外で発祥したものです。乳酸菌は、ヨーグルト、チーズ、サワークリームなどの乳製品を作るために欠かせない存在です。現在でも多くの場面で乳酸菌が使用されています。乳酸菌の種類は非常に多く、種類によっても異なる働きをするのが大きな特徴です。

世界の発酵食品

世界の発酵食品としては、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。私たちも日本でよく食べているもののなかにも、実は海外の発酵食品であるものも多く含まれています。ここでは、世界の発酵食品の種類について詳しくチェックしておきましょう。

メンマ(中国)

メンマは、麻竹という種類のタケノコを乳酸菌発酵させて作る野菜の発酵食品です。土の中で発酵させるのがポイントであるといえます。日本においては、ラーメンのトッピングとして食べられることが多いです。メンマは中国で伝統的に作られてきました。

ナタ・デ・ココ(フィリピン)

ナタ・デ・ココは、ココナッツの果汁を殺菌したうえで、砂糖と酢酸で発酵させた食品です。ナタ・デ・ココは、発酵させることで膜を作っており、それがほかにはない独特な食感となっています。フルーツポンチやヨーグルトなどさまざまなところでよく利用されており、日本でもスイーツとして人気が高いです。ナタ・デ・ココは、フィリピンで発祥しました。

シュール・ストレミング(スウェーデン)

シュール・ストレミングは、浅漬けにしたニシンを発酵させた食べ物です。とても臭いが強く、世界で一番臭いともいわれている食品のひとつです。スウェーデンで親しまれています。

ザウアークラウト(ドイツ)

ザウアークラウトとは、千切りにしたキャベツを浅漬けにして自然発酵させたものです。空気中に含まれる乳酸菌を活用するのが特徴的です。ソーセージをはじめとするさまざまな料理との相性がよく、ドイツの食事にぴったり合う発酵食品のひとつです。

ピクルス(ヨーロッパ)

ピクルスは、ヨーロッパでよく作られている野菜を発酵させた漬物です。野菜以外にも果物や卵をつけることもあります。日本の漬物とは違い、漬け汁にさまざまな更新料を入れるのが大きな特徴です。

アンチョビ(ヨーロッパ)

アンチョビは、小魚を塩漬けにして熟成させたうえで、オリーブオイルなどとともに缶詰や瓶詰にすることで発酵させます。アンチョビはヨーロッパで特に親しまれてきました。

発酵調味料・飲料

発酵食品のほかにも、世界には発酵の技術を用いたさまざまな調味料や飲料があります。発酵食品を楽しむなら、発酵調味料や飲料についてもしっかり押さえておきたいところです。ここでは、発酵調味料や飲料について紹介します。

ナンプラー(タイ)

ナンプラーはカタクチイワシと塩を一緒にし、屋外に1年以上置いて発酵させたものです。魚に含まれる酵素を使うことで発酵させています。タイで長く親しまれています。

テキーラ(メキシコ)

テキーラは、アルコール度数が35~55%のとても強いお酒です。アロエに似ているリュウゼツランとよばれる植物の根の汁を使って自然発酵させたり、酵母菌を使って発酵させたりして作っています。原料となるのは、アガベ・アスール・テキラーナという植物です。テキーラはメキシコで生まれたお酒です。

海外にはさまざまな種類の発酵食品がある!

海外にはさまざまな種類の発酵食品がある!

実際に見てみると、海外には多種多様な発酵食品があります。それぞれの国の食文化が発酵食品に色濃く反映されていることも多く、独自の食の様子を垣間見ることも可能です。発酵食品はおいしいだけでなく、保存がきくことから古くから親しまれてきました。冷蔵庫などがないような時代には、食品を長持ちさせるということはとても重要なことであったといえます。食品を発酵させれば、食品をおいしく食べられるだけでなく、長く保つことも可能になるので、とても便利な加工方法であったといえるでしょう。

世界の発酵食品は、日本においても多く親しまれています。とはいえ、海外で発祥した食品であることを知ってはいても、発酵食品であることに気付いていないものも少なからずあるのではないでしょうか。しかし、実際には、海外でできた食品の中には発酵食品も多くあります。せっかく海外の発酵食品を食べるなら、それぞれの成り立ちや含まれる成分の効果もしっかりと押さえておきたいところです。きちんと発酵食品の種類や効果を押さえておくことができれば、より世界の発酵食品を楽しむことができるでしょう。特徴を押さえておけば、アレンジして楽しむこともできるようになります。おいしく発酵食品を堪能できるようにして、料理のバリエーションを増やすことができたら素敵ですね。