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スポーツに補食が必要な理由とは?おすすめの補食と合わせて紹介

アスリートは1日3食の食事で、体に必要なエネルギーや栄養をしっかり摂取しなければなりません。しかし、それでも運動量が多いと、エネルギーや栄養が足りなくなってしまうこともあります。そのため、アスリートは、効果的に補食を摂取し、不足した分をしっかり補う必要があります。

今回は、スポーツに取り組むアスリートにとって補食が必要な理由について解説します。合わせて、おすすめの補食についても例をあげて紹介します。

スポーツに補食が必要な理由とは?おすすめの補食と合わせて紹介

スポーツ前後の補食の役割

スポーツに補食が必要な理由とは?おすすめの補食と合わせて紹介

補食とは、1日3食の食事でとりきれない栄養を補うためのものです。間食と呼ばれることもあります。スポーツ時の補食には、さまざまな役割があります。効果的に補食をとるためには、それらについて理解することが大切です。

エネルギーの補給

スポーツ時は、かなりたくさんのエネルギーを消費します。運動量が多ければ、その途中でエネルギーが枯渇してしまうことも珍しいことではありません。補食では、体のエネルギーとして素早く変換されるものを食べ、エネルギー不足を補う必要があります。

集中力の向上

脳のエネルギーとなるブドウ糖の消費が進んで不足状態になると、集中力が続かなくなってしまいます。この状態を放置していると、普段はしないようなミスを連発してしまうことも考えられます。そのため、スポーツの合間の補食ではしっかりと栄養をとり、競技に集中できる体内の状態を整えなければなりません。

疲労回復の促進

スポーツで激しい動きを繰り返していると、体には当然ながら疲労が多くたまります。疲労を手っ取り早く回復するには、体が栄養を吸収しやすい食べ物を摂取することが重要です。とくに激しい運動をしたあとは、筋肉がエネルギーとして分解される状況になりやすいため、素早く食べ物からエネルギーを補給する必要があります。

補食でとるべき栄養素とおすすめの補食

つぎに、実際に補食として摂取すべき栄養素と、それを含む具体的な食べ物について紹介します。

補食でとるべき栄養素

補食では、スポーツで消費された栄養を補う必要があります。補食で必ず摂取したい栄養素としては、糖質があげられます。糖質は、エネルギー補給や疲労回復に役立ちます。糖質のなかにはいくつか種類があります。たとえば、デンプンなどの多糖類、砂糖などの二糖類、ブドウ糖などの単糖類、キシリトールなどの糖アルコールなどです。一般的に、短時間で体に吸収されやすいのは、二糖類や単糖類だと言われています。糖質は、体質などによっても適切な種類が異なるため、自分に合ったものを選んでください。ほかにも、筋肉のもととなっているタンパク質、骨を強くするために必要なカルシウム、体の調子を整えるビタミンなどを摂取するのもよいでしょう。

おすすめの補食

具体的に補食としておすすめの食品は以下のとおりです。補食は食べやすさも重要であるため、自分が食べやすいものを選んでみてください。

*主食

ご飯やパンといった主食には、良質な糖質がしっかり含まれています。ただし、ご飯やパンといった主食に含まれる糖質は、多糖類のデンプンです。多糖類は消化に時間がかかるため、運動前に食べる場合は2~3時間前に食べ終えておくようにしましょう。具が入ったものであれば、タンパク質などほかの栄養も摂取することもできます。そういった意味ではサンドイッチや肉まんなどもおすすめです。

*果物

果物には、ビタミンやミネラルが多く含まれており、体を整える効果が期待できます。また、バナナは摂取してからすぐに消化吸収される特性があるため、スポーツの補食にはとても適しています。

*乳製品

牛乳などの乳製品には、たんぱく質やカルシウムが多く含まれています。また、糖質やたんぱく質の代謝を助けるビタミンB群も豊富に含まれているため、ほかの補食と合わせてとるのがおすすめです。なお、牛乳でお腹が緩くなりやすいという人は、ヨーグルトやチーズを選ぶようにするとそういった心配が少なくなります。

捕食のタイミングと種類

最後に、補食をとるべきタイミングについて説明します。合わせてとるべき食べ物の種類についても具体的に紹介します。

スポーツ前

スポーツに取り組む2~3時間前は、食べ物を食べても消化する時間をある程度確保することができます。そのため、比較的腹持ちのよいおにぎりやパンなどを食べてもOKです。ただし、あまり多くを食べないように注意しましょう。 さらに、スポーツに取り組む1~2時間前になったら、競技に支障が出ないよう、なるべく消化されやすい食品を選ぶ必要があります。具体的には、バナナやエネルギーゼリーなどがおすすめです。また、より手軽に補食としての効果を得たい場合は、果汁100%のフルーツジュースなどを飲むのもよいでしょう。 そして、運動の直前から30分前くらいになったら、補食はあまり摂取しないようにしてください。どうしても何か口にしたい場合は、アメやエネルギーゼリーなど胃に溜まりにくいものを少量摂取するとよいです。なお、この段階で糖質を多くとると、血糖値の変化によって運動の最中に体調不良を起こすことがあるため注意が必要です。具体的には、糖質の摂取で急激に血糖値が上昇し、体を動かしているときにインスリンが分泌されることで低血糖を引き起こす恐れがあります。これは、「インスリンショック」とも呼ばれています。

スポーツ中

試合などの最中に補食をとる際は、スポーツドリンクでエネルギーを補給してください。ただし、フルマラソンやトライアスロンでは、必ず補給食をとりましょう。1時間に1回、100kcalの摂取が目安です。たとえば、バナナ1本がこれにあたります。長い試合のなかでベストなパフォーマンスを維持するためには、しっかり栄養補給を行うことが必要不可欠です。

スポーツ後

スポーツのあとは、消費した栄養素を補食でしっかり補給することが大切です。糖質とたんぱく質をとり、疲労回復を目指しましょう。なお、運動したあとの体は不足しているエネルギーを補うために、筋肉を分解してエネルギーを作りはじめてしまいます。そのため、運動後の栄養補給は、なるべくはやめに行うのが理想です。バナナやサンドイッチなどすぐに食べられるものを用意しておくことをおすすめします。

試合の合間がある場合

1日に試合が複数回ありその間に時間があく場合は、消化がしやすい補食を選んで食べるのがおすすめです。たんぱく質や脂質は消化に時間がかかるため、なるべく控えましょう。その分、おにぎりなど糖質を中心に摂取するようにしてください。また、水分をしっかり摂取し、次の試合中に水分不足にならないようしっかり対策をとるのが重要です。激しい運動後は水分不足が起きやすいため、試合が何回もある日はとくに意識的に水分を多く摂取するように心がけましょう。

スポーツでは補食や間食が大切!

スポーツでは補食や間食が大切!

アスリートにとっての補食や間食は、いわゆるおやつとは目的が異なります。必要なときに必要な種類の栄養を効果的に取り入れられるように工夫しましょう。そういった配慮は、体の健康だけでなく、パフォーマンスにも大きな影響を与えます。体調の変化は自分でも気が付かないうちに起きていくため、注意が必要です。補食を摂取する際は、体に必要なエネルギーや栄養素を補い、体の状態をしっかり整えることを意識しましょう。