カリグラフィーの書体の種類は?それぞれの特徴について理解しよう!
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カリグラフィーの書体の種類は?それぞれの特徴について理解しよう!

カリグラフィーにはいろいろな書体があります。具体的にはどのような種類の書体があるか気になっている人も多いのではないでしょうか。カリグラフィーを始めるなら、書体の種類や特徴についてもチェックしておきたいですよね。同じカリグラフィーといっても、書体によって雰囲気はそれぞれ違います。

そこで今回は、カリグラフィーの書体の種類について紹介します。基本となっている書体や人気の書体などをそれぞれ紹介するので、これからカリグラフィーに挑戦してみたいと思っている人は、ぜひチェックしてみてください。

カリグラフィーの書体の種類は?それぞれの特徴について理解しよう!

カリグラフィーの書体

カリグラフィーとして書かれている書体は1つではなく、複数のものが存在します。そのため、カリグラフィーを始めるなら、それぞれの種類についてよく理解することが大切です。そもそもカリグラフィーは、文字を美しく見せる手法として知られています。カリグラフィーの歴史は古く、最初にカリグラフィーが始まったのはローマ時代ともいわれています。それ以来、現代までの長い歴史のなかでカリグラフィーは発展してきました。カリグラフィーの書体が多いのは、こういった背景があるからです。また、カリグラフィーは多くの人に活用されてきたものなので、地域によっては異なる書体が使われてきました。それにより、より多くのかカリグラフィーの書体が生まれています。

カリグラフィーの基本書体

カリグラフィーの基本的な書体としては、どのようなものがあるのでしょうか。カリグラフィーの書体はたくさんありますが、そのなかでもよく使われている基本の書体が存在します。カリグラフィーを始めるなら、まずは基本の書体からしっかりと理解を深めておきたいところです。カリグラフィーの基本書体としては、紀元前1世紀ころから使い始められていた「ローマンキャピタル体」が有名です。これは、記念碑や墓石などに使用されていました。

カリグラフィーの歴史と書体

カリグラフィーの歴史は、具体的にどのようになっているのでしょうか。カリグラフィーの歴史を知るためには、それぞれの時代で活用されていた書体を理解すると分かりやすいです。そこで、ここでは、カリグラフィーの歴史と書体について見てみましょう。

ラスティック体

ラスティック体は、ローマンキャピタル体と同じ紀元前1世紀ころから使用されていた古い書体です。ラスティック体は記念碑に刻まれることも多くありましたが、書籍用としても使用されていたのが特徴的です。たとえば、ヴェルギリウスの『アエネイス』などが有名です。

アンシャル体

アンシャル体は、4世紀ころから使用されるようになった書体です。ローマでキリスト教が公認された際に、キリスト教に関する写本のために使われました。そのため、アンシャル体は歴史的に見ても、重要な意味をもつ書体といえます。

カロリンジャン体

少し時代が進んで8世紀の終わりころになると、カロリンジャン体という書体が出てきました。これは、ヨーロッパ全土を統一したフランク王国が写本を改定する際に使ったとされています。そのため、ヨーロッパ全体にこの書体が広く知れ渡ることとなりました。

代表的な人気書体

では、いまのカリグラフィーにおいて代表的な書体としては、どのようなものがあるのでしょうか。現在使用されている書体はとてもたくさんあります。しかし、そのなかでも特にポピュラーなものがいくつかあります。そこで、ここでは代表的な人気書体について、例をあげて紹介します。カリグラフィーを始めるなら、それぞれの書体についてしっかり理解しておきましょう。

ゴシック体

カリグラフィーの書体として特に有名なものとして、ゴシック体があります。ゴシック体は独特な形で文字を詰めたように書きます。「ゴシック」系のファッションのイメージにも近いので、雑誌やお店の看板で見かけたことがあるような字体です。黒く塗りつぶす面積が大きいため文字をたくさん羅列すると黒の印象が強くなります。使用する色としては、黒が基本です。

イタリック体

イタリック体は、カリグラフィーの字体としてとてもメジャーなものです。一般的な字体としてのイタリック体とは異なり、斜めになっているわけではなく、まっすぐな向きになっているのが特徴的です。比較的シンプルな書体なので、初心者が最初に習うことも多いです。慣れるとスピーディに書くことができる書体なので、まずはイタリック体をマスターすると、カリグラフィーを効率的に書くことができるようになりそうです。

カッパープレート体

カッパープレート体は、流れるような線が印象的な書体です。もともとはイタリック体をモデルとして作られており、どことなく似た雰囲気が感じられます。美しく流れるように書く必要があるため、他の字体に比べると少し難しいかもしれません。しかしながら、カッパープレート体で文字を書けるようになれば、カリグラフィーの上達を感じることができるでしょう。なお、カッパープレート体は、慣れればイタリック体よりもはやい速度で書けるようになるともいわれています。

近年人気の「モダンカリグラフィー」

カリグラフィーとしては、特に近年に人気なものがあります。それは、「モダンカリグラフィー」とよばれるものです。モダンカリグラフィーは、比較的書き方のルールが柔軟になっています。そもそもカリグラフィーは書き方に厳しいルールがあるのですが、モダンカリグラフィーはそれらとは一線を画しているといえるでしょう。モダンカリグラフィーの場合、文字の高さや形を自由にアレンジすることができます。そのため、従来よりもデザイン性を重視して文字を書くことができるのが特徴的です。これからカリグラフィーに取り組むなら、モダンカリグラフィーを目指して練習を始めてみてもよいでしょう。もちろん、基本となるカリグラフィーのルールはしっかりと理解しておくことをおすすめします。そうすれば、オリジナルのモダンカリグラフィーをおこなう際も、しっかりとした基礎をもとに美しくて素敵な文字を描けるはずです。

好きなカリグラフィーの書体を見つけてみては?

好きなカリグラフィーの書体を見つけてみては?

カリグラフィーにはたくさんの書体があります。そのため、ひとくちにカリグラフィーといっても、選ぶ書体によって表現できる雰囲気はさまざまです。よって、カリグラフィーを始めるなら、それぞれの書体の種類や特徴についてしっかりと理解しておかなければならないでしょう。書体について理解が深まると、よりカリグラフィーに対する興味や関心が湧くはずです。難しい書体を書いてみたいのであれば、より一生懸命練習を重ねなければならないことも分かります。せっかくカリグラフィーを始めるなら、自分の好みに合う書体をきれいに書けるように頑張りましょう。
カリグラフィーは歴史がとても長いため、多種多様な書体が存在します。そのため、詳しく調べていけば、あまり知られていない珍しい書体も見つけることができるでしょう。あえてそういった書体を選んで練習すれば、他の人と差をつけることも可能です。また、モダンカリグラフィーも存在するので、自分だけのオリジナルの書体を考えてみるのも面白いのではないでしょうか。いずれにせよ、カリグラフィーの基本をしっかりと身につけることが求められます。カリグラフィーの書体について理解を深めましょう。

アンシャル体とは?

アンシャル体とは、どのような字体なのでしょうか。カリグラフィーをおこなうなら、アンシャル体についてしっかりと理解しておいたほうがよいでしょう。ここでは、アンシャル体とはどのようなものであるのかについて、基本を説明します。

カリグラフィーの書体のひとつ

アンシャル体は、カリグラフィーの書体のひとつです。美しい書体として親しまれており、古くからさまざまな場面で活用されてきました。

4世紀ころから使われた書体

アンシャル体が使い始められたのは、4世紀ころからだといわれています。その後、9世紀ころまで盛んにしようされていました。洋とは主にキリスト教関連の写本だったといわれています。そのため、当時は多くの人がこの字体を目にしていたはずです。

「ハーフアンシャル体」もある

アンシャル体の後に出てきた字体として、「ハーフアンシャル体」もあります。ハーフアンシャル体は、アンシャル体に比べてより実用性を意識してデザインされた文字です。そのため、より多くの地域で使用され、ヨーロッパ全体の書体に対してもさまざまな影響を与えたといわれています。

アンシャル体の特徴

アンシャル体という書体には、具体的にどのような特徴があるのでしょうか。アンシャル体には、さまざまな特徴があるといわれています。そのため、アンシャル体についてしっかりと理解するためには、それぞれの特徴をきちんと理解することが求められます。ここでは、アンシャル体の特徴についてひとつひとつ確認してみましょう。

大文字・小文字の区別がない

アルファベットは、通常は大文字と小文字の区別がありますよね。しかし、アンシャル体の場合、大文字と小文字は特に区別がありません。分類上はすべて大文字で表記されるのが大きな特徴です。カリグラフィーの習得の面でいえば、小文字の書き方を練習する必要がないので、比較的書きやすいといえるかもしれません。

「丸み大文字体」と訳される

アンシャル体は、その見た目の特徴から「丸み大文字体」と訳されることがあります。文字通り、アンシャル体は丸みを帯びているのが大きな特徴です。美しく自然な丸みをつける必要があるため、きれいにアンシャル体を表現するのは意外と難しいです。よって、アンシャル体をきれいに表現するには、しっかりと練習するひつようがあります。ペンを使って丸みを上手く表現できるように意識しましょう。

ほかに比べてシンプルな雰囲気がある

アンシャル体は、ほかの字体に比べるととてもシンプルです。丸みを帯びているという特徴以外は、それほど特徴的な部分はありません。シンプルな字体なので、誰でも読みやすいというメリットがあります。

アンシャル体の書き方

アンシャル体は、具体的にどのようにすれば書くことができるのでしょうか。アンシャル体を美しく仕上げるためには、意識したいコツがいくつもあります。ここでは、アンシャル体の書き方について、具体的なコツを詳しく確認しましょう。

ペン先の角度が30度

アンシャル体を書くときは、ペンの角度がとても重要です。具体的には、ペン先の角度が30度程度になるように意識することが大切です。ペン先を30度に保つように意識することで、アンシャル体特有の滑らかな字体を表現しやすくなります。ペン先の角度は意外と重要なので、常に角度がきちんと保てているかをチェックするようにしてください。

基本形「I」と「O」

アンシャル体の文字の練習を始めるときは、「I」と「O」から書き始めるのが効果的です。なぜなら、この2つの字体はアンシャル体の基本形ともいえるものだからです。よって、アンシャル体を美しく書くためには、「I」と「O」をきれいに書けるかどうかが大切になります。まずは、これらの文字を納得いくまで練習したうえで、ほかの文字の練習を始めることをおすすめします。そうすれば、スムーズに文字を美しく書くための練習を進めることができるでしょう。

アンシャル体の注意ポイント

カリグラフィーにおけるアンシャル体については、注意したいポイントもあります。注意したいポイントをきちんと意識できていないと、いくら練習してもアンシャル体を美しく書きあげられない可能性もあるので気を付けましょう。ここでは、アンシャル体の注意ポイントについて詳しく紹介します。

難易度が高いアンシャル体

そもそも、アンシャル体は難易度がとても高い字体です。そのため、初めてカリグラフィーに挑戦する際にアンシャル体を選ぶと、どうしてもなかなかうまく書くことができない可能性があります。カリグラフィーでアンシャル体を選ぶときは、難易度が高いことをきちんと理解しておきましょう。そのうえで、基本となる文字から練習を始め、効率的に技術を身につけるための練習をする必要があります。

イタリック体やゴシック体とは異なる

アンシャル体は、カリグラフィーの字体として有名なイタリック体やゴシック体と比べて、特徴が異なります。そのため、ほかの字体と同じような感覚で文字を書き始めると、どうしてもうまく書きにくい可能性があるので注意が必要です。ほかの字体との違いをよく理解し、そのうえでアンシャル体をうまく書くためのポイントを意識することがとても重要だといえるでしょう。

横に広がりすぎてはいけない

アンシャル体は、丸っこい形が特徴的な字体です。しかし、丸みを作ることばかりに気が向いてしまうと、字が横に広がりすぎてしまう場合があります。横長ではアンシャル体本来の良さを表現しにくくなってしまうので注意が必要です。丸っこい形をよく意識し、横に広がりすぎないように注意しましょう。

アンシャル体をきれいに書けるようになろう

アンシャル体をきれいに書けるようになろう

アンシャル体は、丸みがかわいらしい字体です。しかしながら、アンシャル体を美しく書き上げるためには、しっかりとした練習も必要不可欠です。そのためには、アンシャル体の特徴の理解や書き方のコツの認識も求められるでしょう。アンシャル体の難易度は高めなので、ほかの字体との違いもきちんと意識することが重要といえます。
アンシャル体をきれいに書くことができれば、美しい丸みを帯びた字体でさまざまな内容を記すことができるようになります。カードやボードなど、イメージするものに合わせてアンシャル体を活用していきましょう。難しい書体を美しく書くことができれば、カリグラフィーに取り組むうえでもひとつの自信になるはずです。カリグラフィーにはたくさんの字体があるので、アンシャル体もマスターしてよりカリグラフィーに対する知識や技能を深めていくとよいでしょう。アンシャル体が書けるようになれば、それだけカリグラフィーの習熟度も高くなったと感じられるはずです。アンシャル体の練習をしっかりおこなって、美しく書けるようにチェレンジしてみてください。