インテリアデザイナーの年収は?将来性や働き方を解説!
記事更新日:2024年10月22日インテリアデザイナーは華やかなイメージが強く、人気の高い職業の1つです。社会人になってから転職を目指す人も少なくありません。インテリアデザイナーには資格もたくさんありますが、絶対に取得しなければならないというものは無いので難しくはありません。
ところで、インテリアデザイナーの年収は、どれくらいなのでしょうか。仕事として取り組むためには、収入面も気になりますよね。今回は、インテリアデザイナーの年収についてみていきましょう。年収について考える際に参考にした休日の状況についてもあわせて紹介します。
目次
インテリアデザイナーとは?
まずはインテリアデザイナーとは何か詳しく見ていきましょう。インテリアデザイナーは、室内空間の設計や装飾を行う専門家です。住宅やオフィス、ホテル、店舗などさまざまな空間のデザインを手がけます。
空間設計と装飾
インテリアデザイナーの主な仕事は、室内空間の設計と装飾です。クライアントの要望や予算に合わせて、最適な空間づくりを提案します。壁紙や床材の選択、家具の配置、照明計画など、細部にまでこだわってデザインを行います。 空間設計では、機能性と美しさのバランスを取ることが重要です。使い勝手の良さと、視覚的な魅力を両立させるのがインテリアデザイナーの腕の見せどころといえるでしょう。また、建築基準法や消防法などの法規制にも配慮しながら、安全で快適な空間を創造していきます。
クライアントとのコミュニケーション
インテリアデザイナーの仕事では、クライアントとのコミュニケーションが非常に重要です。クライアントの要望を丁寧にヒアリングし、イメージを具現化していく能力が求められます。時には、クライアント自身も気づいていないニーズを引き出し、提案することも大切です。 プレゼンテーション能力も欠かせません。デザイン案をクライアントに分かりやすく説明し、承認を得る必要があります。パースやCGを用いて視覚的に表現したり、サンプル素材を提示したりしながら、イメージを共有していきます。
施工管理
デザインが決定したら、実際の施工に移ります。インテリアデザイナーは、施工業者と密に連携しながら、設計通りに工事が進むよう管理します。現場での立ち会いや、細かな調整を行うことも多いです。 予算管理も重要な業務の一つです。限られた予算内で最大限の効果を出すために、コストパフォーマンスの高い素材選びや、工法の提案などを行います。
家具やインテリア小物のデザイン
空間設計だけでなく、家具やインテリア小物のデザインを手がけるインテリアデザイナーもいます。オリジナルの家具や照明器具をデザインし、空間に合わせたトータルコーディネートを行います。 製品デザインでは、機能性や耐久性、製造コストなども考慮しながら、魅力的なデザインを生み出すことが必要です。メーカーの開発部門と協力しながら、商品化に向けて取り組むこともあります。
インテリアデザイナーの平均年収
インテリアデザイナーの年収は、経験や勤務先によってかなり幅があります。一般的な平均年収から、詳しく見ていきましょう。
平均年収のデータ
複数の統計データを参考に、インテリアデザイナーの平均年収を見てみると、おおよそ350万円から450万円程度となっています。ただし、これはあくまで平均値であり、個人差が大きいのが特徴です。 例えば、インテリアコーディネーター・インテリアデザイナーの平均年収は342万円となっています。年代別では以下のようになっています。 ・20代前半:297万円 ・20代後半:298万円 ・30代:384万円 ・40代以上:381万円
年収の変動要因
インテリアデザイナーの年収は様々な要因によって大きく変動します。まず、経験年数が大きな影響を与えます。一般的に、経験を積むほど年収は上がっていく傾向にありますが、単純に年数だけでなく、手がけた案件の質や量も重要な要素です。 次に、勤務先の規模も年収を左右します。大手企業に勤務しているか、中小企業か、あるいは個人事務所かによって、給与水準に差が生じます。通常、大手企業のほうが給与水準は高くなる傾向にあります。勤務地も年収に影響を与える要因の一つです。都市部と地方では給与水準に差があり、東京や大阪などの大都市圏では地方よりも高い傾向にあります。 また、デザイナー個人の実力と評価も重要です。デザイン力や提案力が高く評価されれば、年収アップにつながります。受賞歴や、話題になったプロジェクトの実績なども年収に影響を与えます。さらに、資格の有無も年収に関係します。
初任給の目安
新卒でインテリアデザイナーとして就職した場合の初任給は、大卒で月給20万円から25万円程度、専門学校卒で18万円から23万円程度が一般的です。ただし、企業規模や地域によって差があります。 初任給は一般的なサラリーマンとそれほど変わりませんが、インテリアデザイナーの場合、労働時間が長くなる傾向があります。そのため、残業代を含めると、実際の手取り額は若干高くなることがあります。
ボーナスの有無
インテリアデザイナーのボーナスについては、勤務先によって大きく異なります。大手企業であれば、年2回のボーナス支給が一般的ですが、中小企業や個人事務所では、ボーナスがない、あるいは業績連動型で変動が大きいケースもあります。 ボーナスの有無や金額は、年収を考える上で重要なポイントです。求人情報を見る際や、転職を考える際には、基本給だけでなく、ボーナスの有無や支給額についても確認することをおすすめします。 インテリアデザイナーの年収は、一般的なサラリーマンと大きく変わらない水準といえます。ただし、個人差が大きく、実力次第でより高い収入を得られる可能性もあります。
インテリアデザイナーのキャリアパス
インテリアデザイナーとしてキャリアを積んでいく上で、どのような道筋があるのでしょうか。一般的なキャリアパスと、年収アップの方法について解説します。
新人デザイナーからのスタート
多くのインテリアデザイナーは、大学や専門学校でインテリアデザインや建築を学んだ後、新卒でデザイン事務所や住宅メーカー、インテリア関連企業に就職します。入社後は、先輩デザイナーのアシスタントとして経験を積んでいきます。 新人時代は、CADの操作や素材の知識、施工方法など、実務に必要なスキルを習得していきます。また、クライアントとのコミュニケーション方法や、プレゼンテーションのコツなども学びます。
中堅デザイナーへのステップアップ
経験を積み、一人で案件を任されるようになると、中堅デザイナーとして活躍の場が広がります。この段階では、クライアントのニーズを的確に把握し、独自の提案ができるようになることが求められます。 中堅デザイナーになると、年収も徐々に上がっていきます。ただし、単純に年数を重ねるだけでなく、実績を積み重ねることが重要です。話題性のある物件を手がけたり、デザインコンペで入賞したりすることで、評価が上がり、年収アップにつながります。
管理職への道
経験を積んだインテリアデザイナーの中には、管理職へとキャリアアップする人もいます。チームリーダーやプロジェクトマネージャーとして、若手デザイナーの指導や大規模プロジェクトの統括を行います。 管理職になると、デザイン業務だけでなく、人材育成や予算管理などのマネジメント能力も求められます。年収面では、一般的に管理職のほうが高くなる傾向にありますが、クリエイティブな業務から離れることになるため、デザイナーとしてのキャリアを続けたい人にとっては悩みどころかもしれません。
フリーランスとしての独立
ある程度の経験を積んだ後、フリーランスのインテリアデザイナーとして独立する道もあります。独立すると、自分の裁量で仕事を選べる自由度が高まります。また、実力次第では会社員時代より高い収入を得られる可能性もあります。 ただし、フリーランスの場合、仕事の安定性や福利厚生面では会社員に劣る部分もあります。営業力や人脈作りも重要になってきます。独立を考える際は、メリット・デメリットをよく検討し、準備を整えてから踏み出すことが大切です。
デザイン事務所の設立
さらにキャリアを積んだ後、自身のデザイン事務所を設立する道もあります。事務所経営者になれば、大規模なプロジェクトを手がけたり、若手デザイナーを育成したりする機会も増えます。 事務所経営では、デザイン力だけでなく、経営者としての能力も求められます。顧客開拓や財務管理、スタッフのマネジメントなど、多岐にわたる業務をこなす必要があります。成功すれば高収入も期待できますが、リスクも大きくなります。
インテリアデザイナーの労働環境
インテリアデザイナーの年収を考える上で、労働環境も重要な要素です。労働時間や休日、福利厚生などについて詳しく見ていきましょう。
労働時間
インテリアデザイナーの労働時間は、一般的なサラリーマンよりも長くなる傾向があります。デザイン業務は締め切りに追われることが多く、納期が近づくと残業や休日出勤が増えることがあります。 厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、インテリアデザイナーを含む「その他のデザイナー」カテゴリーの平均労働時間は月171時間となっています。これは一般的な労働時間と比べてやや長めです。 ただし、労働時間は勤務先や案件の状況によって大きく異なります。大手企業では残業時間の管理が厳しく、比較的定時で帰れる環境もあります。一方、小規模な事務所では、納期に向けて長時間労働になることも少なくありません。
休日・休暇
インテリアデザイナーの休日は、一般的に土日祝日が基本となります。ただし、クライアントとの打ち合わせや現場立ち会いのために、休日出勤が必要になることもあります。 有給休暇の取得状況は、企業によって差があります。大手企業では有給休暇の取得を推進する傾向にありますが、小規模な事務所では業務の都合で取得しづらいケースもあります。 一方で、大型プロジェクト終了後にまとまった休暇を取れることもあります。繁忙期と閑散期の波が大きいのも、インテリアデザイナーの仕事の特徴といえるでしょう。
福利厚生
インテリアデザイナーの福利厚生は、勤務先によって大きく異なります。大手企業であれば、社会保険や雇用保険、通勤手当、残業手当など、一般的な会社員と同様の福利厚生が整っていることがほとんどです。 一方、小規模な事務所では福利厚生が充実していないケースもあります。特に残業手当については、デザイン業界では「みなし残業」制度を採用している企業も多く、実際の労働時間に見合った残業代が支給されないこともあります。 フリーランスや個人事務所の場合は、自身で保険に加入したり、確定申告を行ったりする必要があります。収入の変動が大きいため、将来に備えた貯蓄や保険の加入が重要になってきます。
ワークライフバランス
インテリアデザイナーのワークライフバランスは、一般的に取りづらいと言われています。締め切りに追われる仕事の性質上、プライベートの時間が犠牲になることも少なくありません。 ただし、近年は働き方改革の影響もあり、ワークライフバランスを重視する企業も増えてきています。フレックスタイム制やリモートワークを導入し、柔軟な働き方を可能にしている会社も出てきました。 また、フリーランスとして独立すれば、自分でスケジュール管理ができるため、ワークライフバランスを取りやすくなる面もあります。ただし、仕事の依頼状況によっては、逆に生活が不規則になることもあるため、自己管理能力が求められます。
職場環境
インテリアデザイナーの職場環境は、創造性を刺激するようなオシャレなオフィスが多いイメージがありますが、実際はさまざまです。大手企業ではモダンなオフィスで働くこともありますが、小規模な事務所では必ずしも洗練された環境とは限りません。 デスクワークが中心となりますが、現場への出張も多いのが特徴です。クライアントとの打ち合わせや、施工現場の確認など、外出の機会も多くあります。 また、デザイン業界は比較的若い世代が多く、フラットな人間関係の職場も多いです。ただし、締め切りに追われる局面では、ストレスの多い環境になることもあります。
キャリアアップの機会
インテリアデザイナーとしてのキャリアアップの機会は、勤務先によって異なります。大手企業では、社内研修や海外研修などの機会があり、スキルアップを図りやすい環境が整っていることが多いです。 一方、小規模な事務所では、OJTが中心となり、先輩デザイナーから直接指導を受けながら成長していくことになります。規模は小さくても、有名デザイナーが主宰する事務所であれば、質の高い案件に携わることができ、急成長できる可能性も高いでしょう。 また、業界内のコンペティションやアワードへの参加も、キャリアアップの重要な機会となります。受賞歴があると、評価が高まり、より良い案件を任されやすくなります。
業界の将来性
インテリアデザイン業界の将来性は、比較的明るいと言えるでしょう。人々の生活空間への関心が高まっており、個性的で快適な空間づくりへのニーズは今後も増加すると予想されます。 特に以下のような分野で、インテリアデザイナーの需要が高まると考えられています: ・高齢者向け住宅 高齢化社会に伴い、バリアフリーやユニバーサルデザインを取り入れた住宅の需要が増加しています。 ・環境配慮型デザイン エコ住宅や省エネ設計など、環境に配慮したインテリアデザインへのニーズが高まっています。 ・商業施設 店舗やホテル、オフィスなど、商業施設のデザインも重要性を増しています。顧客体験を重視した空間づくりが求められています。 ・リノベーション 既存の建物をリノベーションする需要が増加しており、古い空間に新しい価値を見出すデザイン力が求められています。 ただし、AI技術の発展により、一部のデザイン業務が自動化される可能性もあります。そのため、単純な作業だけでなく、創造性や提案力を高めていくことが、今後のインテリアデザイナーには求められるでしょう。
インテリアデザイナーの年収アップに向けて
ここまで、インテリアデザイナーの仕事内容や年収、キャリアパス、必要なスキルなどについて詳しく見てきました。最後に、インテリアデザイナーとして年収アップを目指すためのポイントをまとめてみましょう。
経験を積む
インテリアデザイナーとして年収を上げるには、まずは経験を積むことが重要です。多くの案件に携わり、さまざまな空間のデザインを手がけることで、スキルアップにつながります。また、難易度の高い案件や大規模プロジェクトを任されるようになると、自然と年収アップにつながります。 経験を積む際は、単に年数を重ねるだけでなく、多様な案件に挑戦することが大切です。住宅だけでなく、商業施設やオフィス、ホテルなど、異なるタイプの空間デザインにチャレンジすることで、幅広い経験を得られます。
スキルアップを図る
インテリアデザイン業界は常に変化しており、トレンドが次々と登場します。年収アップを目指すなら、継続的なスキルアップが欠かせません。最新のデザインソフトの習得や、新しい素材・工法の研究など、業界の動向に常にアンテナを張り、自己研鑽を怠らないようにしましょう。また、セミナーや展示会に積極的に参加し、業界の最新動向をキャッチアップすることも大切です。
ポートフォリオの充実
インテリアデザイナーにとって、ポートフォリオは非常に重要です。自身の実績やスキルを視覚的にアピールするツールとして、クライアントの獲得や転職の際に大きな役割を果たします。 質の高い案件や、自身の強みが発揮されたプロジェクトを中心に、常にポートフォリオをアップデートしていきましょう。写真やパース、スケッチなどを効果的に使い、自身のデザイン力を最大限にアピールすることが大切です。
ネットワークの構築
インテリア業界では、人脈が重要な役割を果たします。同業者や関連業種の人々とのネットワークを広げることで、新たな仕事の機会や情報を得ることができます。 業界のイベントやセミナーに積極的に参加したり、SNSを活用して情報発信したりすることで、ネットワークを広げていきましょう。また、クライアントとの良好な関係を築くことで、リピートの仕事や紹介案件につながることもあります。 インテリアデザイナーは、人々の生活空間を創造するやりがいのある仕事です。単に高収入を目指すだけでなく、自身のデザインで人々の暮らしを豊かにし、社会に貢献できる喜びを感じながら仕事に取り組むことが、長期的な成功と満足につながるでしょう。常に向上心を持ち、クリエイティビティを磨き続けることで、インテリアデザイナーとして輝かしいキャリアを築くことができるはずです。
インテリアデザイナーの給料は?
インテリアデザイナーになると、給料はどれくらいもらえるのでしょうか。インテリアデザイナーは仕事内容に魅力を感じて目指す人も多い職業です。とはいえ、仕事として取り組むからには給料も気になりますよね。まずは、インテリアデザイナーの給料の具体的な状況についてみてみましょう。
勤務先で変わる
インテリアデザイナーの給料は、一概にいくらくらいと断言するのは難しいです。それは、インテリアデザイナーが勤務するのは、インテリアデザイン事務所、設計事務所、インテリア用品メーカーなどたくさんの種類があるからです。給料はそれぞれの勤務先の規定や規模によっても大きく異なるでしょう。そのため、インテリアデザイナーとして就職先を選ぶときは、年収についてもそれぞれ細かくチェックしたほうが無難です。求人情報を見るときは、勤務条件だけでなく給料についてもよく確認しましょう。
基本的には一般的な会社員と変わらない
インテリアデザイナーの給料について一概に断言できないといわれると、少し不安になるかもしれません。しかし、実際のところは、一般的な会社員とほとんど変わらないといってよいでしょう。インテリアデザイナーは華やかな印象がありますが、企業に勤める場合は一会社員という扱いになるので、意外と収入は普通です。たとえば、20代の年収は300万円台、30代の年収は400万円台くらいでしょう。勤務先によっては、それより多い場合もあれば少ない場合もあります。
ボーナスの有無にも差がある
インテリアデザイナーの収入については、ボーナスがあるかどいうかという点も考慮したほうがよいです。仮に月収が高めに設定されている場合でも、ボーナスがない場合は年収がインテリアデザイナーの平均よりも少なくなる可能性があります。もちろん、ボーナス分が毎月の給料に分配されており、年収としてみても十分な金額になりそうであれば問題ないでしょう。自分が必要とする収入を考慮しつつ、年収がそれで足りるかどうかを検討することが重要です。
インテリアデザイナーの休みの割合は?
インテリアデザイナーの収入について考えるうえでは、休みの割合について考慮しておくことも大切です。インテリアデザイナーは多忙な仕事なので、一般的な会社員よりも働いている時間が多くなる可能性が高いです。そのため、会社員と同程度の収入では割安だと感じる部分もあるかもしれません。具体的な休みの状況について確認し、納得のいくワークライフバランスを目指すことも重要だといえます。
基本的に残業が多い
インテリアデザイナーの仕事は、基本的に残業が多いです。夜遅くまで仕事をするのが当たり前といっても過言ではありません。クリエイティブな仕事は残業が多いことが普通なので、5時や6時の定時で帰宅したいという強い希望があるなら、インテリアデザイナーの仕事は諦めたほうがよいでしょう。とはいえ、残業をたくさんして作り上げた仕事が完成したときには、このうえないやりがいを感じられる仕事でもあります。自分が何を優先したいのかを一度よく考えてみるとよいでしょう。
大型プロジェクト後は連休が取れる場合も
普段は忙しいインテリアデザイナーの仕事ですが、大型プロジェクトが終わったあとなどは連休が取れる場合もあります。どの時期にどんなプロジェクトが入るのかということについて予想しきれない部分がありますが、たまにでもしっかりと休みを取れるというのはうれしいことですよね。一般的な会社員であっても、残業ばかりのうえに休みがほとんど取れないというのはめずらしいことではありません。それと比べれば、自分の好きなインテリアの仕事をし、そのうえでしっかり休みを取れる場合もあるというのは恵まれた環境だといえます。ただし、これは職場によっても異なるので、就職するときはしっかりと事前にリサーチしておきたい項目です。
インテリアデザイナーの将来は?
ところでインテリアデザイナーになったら、将来はどのようになるのでしょうか。しっかり経験を積んだ後の姿についてイメージしてみましょう。なお、これはインテリアデザイナーになる前にイメージしておくことが重要です。せっかくインテリアデザイナーになるなら、長く続けられる仕事として取り組めるようにイメージしておきましょう。
フリーランスとして独立するのが慣例化
インテリアデザイナーは、経験を積むとフリーランスとして独立する人が多いです。理由は人それぞれですが、ある程度知名度が上がって指名がもらえるようになると、独立しても仕事が得られるようになっていきます。フリーランスになれば毎日会社に行かなくてもよくなるので、自由度が非常に高まります。その反面、自分で仕事を獲得するための営業力も身につける必要が出てきます。
稼ぎたければフリーランスを目指す
より多くの収入を得たいという場合にも、フリーランスを目指すというのは有効な手段です。フリーランスになれば、仕事を受ければ受けるほど収入は多くなっていきます。もちろん、仕事をもらうためにはそれなりの実績が必要なので、独立する前にしっかりと努力して実績を残しておかなければなりません。自分のやり方しだいによっては、年収1000万円を目指すことも不可能ではないでしょう。もちろん、それほどまでになるには、かなりの実績と経験が必要になります。
年齢制限がないので産後も活躍できる
インテリアデザイナーとして活躍するには、年齢はあまり関係ないといえるでしょう。そのため、たとえば、女性が出産や育児を経たあとでも活躍できます。ただし、いきなりインテリアデザイナーに転身するというのは簡単なことではないので、結婚や出産をする前に資格を取得したり経験を積んでおいたりするほうがよいでしょう。一度身につけた知識をうまく活かせば、長く働いていけるはずです。
インテリアデザイナーの年収は自分の頑張り次第!
インテリアデザイナーの年収は、どのような働き方をするのかによって大きく変化します。努力してフリーランスになれば、ある程度大金を稼げるようにもなるはずです。独立しなくても一般的な会社員と同程度の給料はもらうことができるので、インテリアデザイナーとしてしっかり働けばお金に困るということはないでしょう。役職がつけば、その分収入も高くなることも見込めます。もちろん、いずれもしっかりと知識を身につけ、インテリアデザイナーとしての経験を身につけていくことが大前提となることを忘れてはいけません。自分の好きなインテリアについてしっかりと学び、実務経験を積むことで、一流のインテリアデザイナーを目指しましょう。そうすれば、年収はおのずと高くなっていきます。
インテリア関連の仕事内容
インテリアに関わる仕事に就くと、どういった仕事内容をおこなうことになるのでしょうか。その全体像について、確認しておきましょう。
衣食住の「住」をつくる
インテリアに関する仕事というのは、衣食住の1つである「住」をつくる仕事です。そのため、人の生活に直結する重要な部分だということができます。住む場所はその人の人生の基本です。住環境が整っていなければ、衣服や食事が満足していてもどこか足りない状態になってしまいます。
快適な空間づくり
「インテリア」と聞くと、家具や小物それぞれにスポットを当てて考えがちになるかもしれません。しかし、実際は、インテリアの仕事というのは部屋全体の総合的なイメージを整えることに重要なポイントがあります。見た目の美しさだけでなく、快適な空間になるように配慮することも大切です。とくに住む場所となれば、ちょっとした差が大きな違いとなってあらわれることも多いでしょう。細部までこだわりをもって考えるのがインテリアの仕事です。
要望に合った空間を提案する
インテリアの仕事では、基本的にはクライアントの要望を聞いたうえでそれに合わせた空間を提案するのが基本となります。そのため、クライアントとしっかりとしたコミュニケーションをとることが必要不可欠だといえるでしょう。インテリアに関わる仕事というのは、アイデアを出せばそれで終わりというものではありません。仮にクライアントが納得しなければ、相手が納得できるまでとことん突き詰めていかなければならないのです。インテリア関連の仕事に就くなら、基本的なコミュニケーション能力はもちろんのことながら、提案力や営業力も必要になるといえるでしょう。
インテリア業界で扱うアイテムは?
インテリア業界で働くことになれば、いろいろなアイテムを扱う必要が出てきます。具体的に扱うアイテムについてくわしくみてみましょう。
テーブルや椅子などの家具関係
インテリアといえば、テーブルや椅子などを真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。実際、インテリアに関わる仕事においては、テーブルや椅子などの家具はとても重要なアイテムになります。部屋の中でもっともよく使用するものなので、デザイン性だけでなく使い勝手も重視する必要があるでしょう。その両方を兼ね備えたものを提案できるかどうかが、インテリアのプロとしての腕の見せどころです。
カーテンや壁紙などのファブリック関係
インテリアに関するアイテムとしては、カーテンや壁紙などもその1つです。カーテンや壁紙は部屋の中でも大きな面積を占めるものであり、部屋にいれば必ず目に入る部分でしょう。カーテンや壁紙の印象によって、部屋のイメージは大きく変わるはずです。そのため、それぞれの色や質感などが与える印象をしっかり把握し、コーディネートのテーマに合ったものを適切に提案する必要があります。とくに壁紙は一度決定して実際に貼り付けてしまえば、そのあと頻繁に変えることはあまりできません。そのため、確実にクライアントが気に入るようなものを提案することが重要です。なお、クライアントは壁紙の見本だけみても実際のイメージを想像することは難しいはずです。とくに暗い色の壁紙は、部屋がせまく見えてしまうという特徴があるので要注意でしょう。そういった点をきちんと伝えつつ提案することが必要です。
床材やタイル
床材やタイルなどもインテリアの一部です。インテリアを仕事として扱うなら、そういった部分についての知識も必要になります。床材にはいろいろな用途のものがあるので、見た目の印象だけでなくそういった部分にも配慮しなければなりません。具体的には、それぞれが何をするための部屋なのかという点をしっかりと把握することが必要でしょう。一般的な用途でも人によって部屋の使い方は異なる場合もあるので、しっかりとしたヒアリングが必要不可欠です。
インテリアに関わる仕事の種類は?
インテリアに関わる仕事には、たくさんの種類があります。同じインテリアを扱う仕事でも、種類によっては仕事内容も微妙に異なります。自分がやりたいことは何なのかという点をはっきりさせ、目的に合った職種を選ぶとよいでしょう。
インテリアデザイナー
インテリアデザイナーは、主に住宅やオフィスなどの室内デザインをする場合や、家具や照明器具など細かいもののデザインをする場合まで仕事内容がさまざまあります。専門化が進んでいるので、実際には自分が担当する分野に特化して働くことになるでしょう。建物全体の設計を担当する人やクライアントとともに細かい打ち合わせをすることも多いです。たくさんの人との関わりの中で仕事を進めていくので、コミュニケーション能力は必須だといえるでしょう。
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、住宅の内装についてアドバイスをし、具体的に家具や家電を選ぶのが仕事です。顧客の価値観を理解し、ライフスタイルに合った提案をする必要があります。デザイン性のみならず、快適な住環境を実現することが大きな課題です。1人1人の好みを的確に把握し、顧客に寄り添った提案ができるかどうかがとても重要なポイントとなります。
インテリアプランナー
インテリアプランナーは住みやすさはもちろん、安全性や防炎などにも配慮したインテリアを提案するのが仕事です。室内全体のイメージを作り、材料選びも担当します。設計図などの書類作成や工事管理までおこなうのが特徴だといえるでしょう。
インテリアの仕事にはいろいろな種類がある
インテリアの仕事には、今回紹介した以外にもたくさんの種類があります。いずれもインテリアについて深く関わることのできる仕事です。もちろん、それぞれインテリアに対するアプローチの仕方は異なります。とはいえ、どの職種でもよりよいインテリアをつくりたいという気持ちは同様に必要です。そして、それぞれが協力することでこそ、よいものをつくることができるようになるでしょう。自分が具体的にどんなことをしたいのかという点についてよく考え、そのうえで職種を決定するのがおすすめです。
インテリアは生活環境をつくるとても重要な要素です。家具だけでなく、壁紙やカーテンなどもインテリアの1つとして考えます。インテリアの色やかたちは利便性のみならず、そこで過ごす人の心にも大きな影響を与えるでしょう。そのため、インテリアの仕事は1人1人の生活に大きな影響をもつ仕事だといえます。インテリアを作り上げるときの状況だけでなく、実際にクライアントがその場で過ごす場面を想像しながらよりよい提案ができるようにすることが大切です。クライアントのことを考えた提案で、唯一無二の快適な環境を提案できるように努力を重ねることが成功のポイントとなるでしょう。
まとめ
インテリアデザイナーの年収は、経験や勤務先、個人の能力によって大きく異なります。平均的な年収は350万円から450万円程度ですが、キャリアを積み重ね、実力を磨くことで、より高い収入を得ることも可能です。インテリアデザイナーとして成功し、高収入を得るためには、デザインスキルはもちろん、コミュニケーション能力やビジネススキルも重要です。また、継続的な学習と自己研鑽、幅広い経験の蓄積が不可欠です。 インテリアデザイン業界は常に変化しており、新しい挑戦の機会も多くあります。情熱と努力を持って取り組めば、クリエイティブな仕事を楽しみながら、十分な収入を得ることができるでしょう。自身のキャリアプランを明確にし、着実にステップアップしていくことで、インテリアデザイナーとして充実したキャリアを築くことができるでしょう。
- 通信講座のSARAスクール編集部
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心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。