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食育で生きる力を育む!地域や教育現場で求められる食育の資格とは?

日々の食事は、子供の心身の発育に大きく影響します。近年は、栄養バランスの偏りや過度のダイエットなど、大人の食生活にも多くの問題が起こっているのです。このような中、教育現場や子育て家庭などを中心に、食育への取り組みが重視されています。正しい食の知識を持つ食育の資格保有者の存在は、今後ますます必要とされるでしょう。
ここでは、食育が注目を集める理由や、食育に関する資格を活かせるフィールドなどについて紹介します。

食育が重視される理由

「食」は、人が生きる上で欠かせないものです。特に、成長期の子供にとっては、日々口にする物が心身に与える影響は大きくなります。最近では、保育現場や学校でも、食育という言葉が一般的に聞かれるようになりました。まずは、食育が重視されるようになった経緯について、あらためて見ていきましょう。

子供の食生活の乱れが問題視されている

近年、ファストフードやレトルト食品などの味や加工技術の向上、共働き家庭の広がりなどにより、子供の食生活の乱れが危惧されるようになりました。偏った栄養や添加物過多によって、子供の肥満やアレルギーのほか、免疫力や運動機能の低下といった問題も増加傾向にあるからです。
さらに、朝食を抜いたり家族がバラバラに食事をしたりといった、子供を取り巻く食習慣の乱れも要因のひとつと考えられています。このような背景から、食生活が子供の心身の影響に与える影響やリスクについて、正しい知識に基づき適切に対応できる力が求められているのです。

「食べる力=生きる力」を育む必要性

農林水産省によれば、食育は「生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるものであり、さまざまな経験を通じて『食』に関する知識と『食』を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てること」と定義しています。
つまり、食育とは、食べるという行為だけではなく、食を通じて生きる力を育むものであり、心身ともに健康な生活を送るために欠かせないものなのです。

幼稚園や保育園、学校などでも食育の取り組みが増加

乳幼児期から正しい食習慣を身に付けることは、その後の成長にとって非常に重要です。そのため、幼稚園や保育園では食育に積極的に取り組み、子供たちに食べることの楽しさと大切さを伝えています。同様に学校でも、給食や課外活動などの時間を活用して食育を取り入れている傾向があります。

高齢者にも食育のニーズが高まっている

食育の重要性は、子供だけに限ったものではありません。若い女性を中心とした過度なダイエットや、高齢者世代の低栄養の問題も多く指摘されています。
また、食の安全や外国からの食料輸入に頼りがちな現状など、昔に比べて現代の食を取り巻く環境は大きく変化しています。近年では、子供だけでなく大人、特に高齢者に対する食育の必要性が提唱されるようになってきました。

国も食育を推進している

食の環境が大きく変化していることを踏まえ、2005年に食育基本法が制定されました。食育基本法は、「国民が生涯にわたって健全な心身を培い、豊かな人間性をはぐくむための食育を推進する施策」であり、健全な食生活や伝統的な食文化の継承、健康の確保、低下傾向にある食料自給率、廃棄食材の問題を地球規模で考えるための判断力など、食に対する知識と理解を深めることを推進するものです。
食育基本法は全国民を対象とした法律ですが、発達途中の乳幼児期の食生活は、生涯の健康や食習慣に大きく影響することから、食に対する環境づくりがより重要視されています。

食育に関する資格を活かせるフィールドは?

食育に関する資格を活かせるフィールドは?

食育の大切さが広く認知されてきた現在、食育の資格保有者が活躍できる場所はますます広がりを見せています。具体的には、下記のような場所が挙げられます。

幼稚園・保育園

未就学児童を預かる現場では、厚生労働省が定める「保育所における食育に関する指針」のもと、子供一人ひとりの食べる力を豊かにはぐくめるような指導を取り入れています。食育に関する資格があれば、子供たちに適切な指導ができることはもちろん、子供の食事に悩む保護者の相談にもしっかり対応することが可能になります。

学校

小中学校では、給食のほか、授業や課外活動を通した食育の取り組みが盛んです。学校によっては、生徒たちの手で農作物を栽培したり、食育に関するイベントや調べ学習を行ったりすることもあります。子供の成長と学びのために、食育の資格保有者に期待される役割は大きいでしょう。

飲食店

飲食店などでは、子供用メニューの開発や提供の際に、食育の知識を活かすことができます。また、親子を対象とした食育イベントを開催すれば、多くの親たちから歓迎されるでしょう。

子育て支援施設

子育て支援施設では、偏食や好き嫌い、遊び食べ、アレルギー、離乳食の進め方など、子供の食に関する多種多様な相談が寄せられます。多くの親の悩みに対応できる食育のプロは、頼もしい存在になるはずです。

介護施設

福祉や医療の現場では、食育が健康管理の基礎として重視されています。食育の知識があれば、高齢者の味覚や栄養吸収力の変化にも配慮した食事の指導ができるでしょう。

食品メーカー

食の安全に注目が集まりつつある現在、食品メーカーでも安全でおいしい商品を開発しようとする動きが見られます。特に、子供を対象とした商品を販売するメーカーの場合、食育の知識や考え方は必須ともいえます。食育の資格保有者としての視点は、商品やサービスの開発に大いに役立つものです。

料理教室

「我が子に栄養バランスの良い食事を与えたい」「幼いうちから正しい食習慣を身に付けさせたい」と考える親は、少なくありません。資格を活かし、そのような悩みを抱える人に対して料理教室を開けば、食育の知識を伝えていくことができます。また、イベントやカルチャースクールなどで講師活動を行い、食育の重要性を広めていくことも可能です。

家庭

食育に関する資格は、自分自身の子育てにも活かせます。例えば、栄養について子供にわかりやすく伝えたり、子供といっしょに料理をしたりすれば、楽しみながら食への興味を高められるでしょう。また、正しい知識に基づく食材選びや、栄養バランスの良い献立は、大切な家族の健康を守ることができます。

食育の知識を学ぶ方法は?

食育の知識を学ぶ方法は?

食育の資格を取得するためには、どのような方法で勉強をすればいいのでしょうか。食育の知識を学ぶには、主に下記のような方法があります。

書籍などで独学する

書籍やインターネットで、食育に関する情報をたくさん手に入れることができます。それらを活用すれば、食育の基礎知識を身に付けることができるでしょう。ただし、初心者から勉強を始めようとする場合、多くの情報の中から、自分に合うものを選ぶのはたいへんな作業です。資格取得レベルまで知識を深めようとする場合は、独学だけでは少し難しいかもしれません。

セミナーや講習で学ぶ

食育に関するセミナーや講習会に参加するのもひとつの方法です。セミナーや講習会には、専門家の講演を聞くものや料理のデモンストレーションがあるもの、参加者が実際に調理できるものなどさまざまなタイプがあります。「まずは食育にふれてみたい」という場合は、単発参加が可能なセミナー体験がおすすめです。

大学や専門学校、各種スクールに通う

栄養学や食物学を勉強できる学部・学科・コースが設けられている大学や専門学校で、食育を含めた食の専門知識を習得することができます。ただし、大学などに通う場合は、ある程度まとまった期間と費用が必要です。

通信講座で学ぶ

「仕事や子育ての合間に食育を学びたい」「費用を抑えつつ食育の資格を取りたい」という人には、通信講座で学ぶ方法がおすすめです。初心者でも無理なく学習できるようにテキストが構成されているので、食育の実践に必要な知識を総合的に身に付けることができるでしょう。通信講座の中には、修了と同時に試験免除で資格認定が受けられるものもあります。

食育に関する資格とは?

ここからは、初心者でもスムーズに取得しやすい、食育に関する資格を紹介します。いずれも、通信講座で取得が可能な資格なので、仕事や家事、育児で忙しい人でも安心です。

食育健康アドバイザー

食育健康アドバイザーは、日本安全食料料理協会(JSFCA)の認定資格です。資格を取得すると、食育基本法などの基礎知識や、日本だけでなく諸外国の食育に対する取り組みのほか、食育と生活習慣病との関連性についての知識を持っていることが証明されます。

管理健康栄養インストラクター

管理健康栄養インストラクターは、日本インストラクター技術協会(JIA)の認定資格です。各種栄養素を含む食材への知識や食品表示の見方など、食品に関する理解度を証明します。また、栄養素に関する知識や、腸内細菌の働きといった知識も有することができます。

幼児食マイスター

幼児食マイスターは、日本安全食料料理協会(JSFCA)の認定資格です。食育の中でも大きな意味を持つ、幼児食に関わる資格のひとつです。資格取得によって、子供の成長に合わせた献立や、幼児食に向く食材、避けるべき食材といった知識が習得できます。また、アナフィラキシーショックへの対処法や、食に関するしつけ方なども身に付けることが可能です。

ベビーフードインストラクター

子供のすこやかな成長のためには、幼少期からの食生活が非常に重要です。ベビーフードインストラクターは、子供の成長に合わせた食事の知識を十分理解している人に与えられる、日本インストラクター技術協会(JIA)の認定資格です。旬の食材を使ったメニューやイベントごとの献立、幼児食に向いた食材、必要な栄養や量などについて、正しい知識を持つ人として認定されます。

食育に関する資格を仕事や子育てに活かそう

食育に関する資格は、保育園や幼稚園、学校をはじめ、子供と食に関わるあらゆる場所で活かすことができます。また、身に付けた食育の知識は、自分や家族の健康維持にも役立てることができるのです。近年は、高齢者を対象とした食育にも注目が集まっており、食育資格のニーズはますます高まっていくでしょう。
食育の資格は通信講座でも取得が可能です。食の安全や健康に興味のある人は、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。