日陰ガーデニングとシェードガーデンの知識とやり方 | 通信教育・通信講座のSARAスクールジャパン資格講座
現在位置
通信教育・通信講座SARAトップ > 植物・花・園芸の資格取得講座一覧 > ガーデニング園芸資格取得講座 > 日陰でガーデニング!シェードガーデンを作ってみよう

日陰でガーデニング!シェードガーデンを作ってみよう

ガーデニングに取り組むなら、おしゃれで快適な庭づくりをしたいですよね。美しい花の色と、瑞々しい緑のバランスがよい庭はとても素敵です。ところで、「シェードガーデン」というものを知っていますか。シェードガーデンなら日陰を有効活用しながら、素敵な庭づくりを行うことができます。

シェードガーデンとは、一体どのようなものなのでしょうか。今回は、シェードガーデンの基本的な知識とともに、日陰や半日陰に向いている植物について紹介します。

日陰でガーデニング!シェードガーデンを作ってみよう

「シェードガーデン」の基礎知識

日陰でガーデニング!シェードガーデンを作ってみよう

「シェードガーデン」とは、どんなものをさしているのでしょうか。まずは、その意味について確認しておきましょう。

シェードガーデンとは

シェードガーデンとは、日陰や半日陰を活用した庭のことです。半日陰の定義はあいまいですが、午前中の3~4時間程度のみ日が当たる場所や、日中に木漏れ日が当たる程度の明るさになっている場所とされることが多いです。ガーデニングをするなら、なるべく日当たりがよいほうがいいと考えるのが一般的ですが、なかにはあえて日陰を作って行うガーデニングもあるのです。日陰のガーデニングを施しておけば、真夏でも庭で快適に過ごすことができます。シェードガーデンの人気は高く、日当たりがよい庭にあえて大きな木を植える人もいます。シェードガーデンは、手入れがとても楽なので、より気軽にガーデニングを始めたいという人には非常におすすめです。

日陰でもガーデニングは出来る?

人間にとっては、暑い日に日差しを遮ることができるというのはうれしいことですよね。しかしそういった環境では、植物はきちんと育つことができるのでしょうか。植物の中には、日陰でもしっかり育つことのできるものもあります。むしろ暑さに弱い植物もあるので、そういった植物を育てるならシェードガーデンは必須です。シェードガーデンは日が当たらないので、余計な雑草が生えにくいというメリットもあります。

シェードガーデンの作り方

シェードガーデンを作るには、どうしたらよいのでしょうか。シェードガーデンに取り入れるべき植物を一言で表すと、丈夫なものということになります。寒さに強くて、とくに手入れをしなくてもそのまま元気に育ってくれるようなものがよいです。また、いろいろな種類の植物を植えるよりも、少ない数の植物を選んだほうがより育てやすくなります。もともと日陰や半日陰となっている場所や、新たに作った日陰に、シェードガーデンに合う植物を配置しましょう。シェードガーデン向きの植物は、植えたあとはとくに世話をする必要がないので、そういったことを考えずに好きな配置にすることが可能です。以下で、シェードガーデンに合う植物について紹介します。日陰と半日陰の2パターンに分けてみてみましょう。

半日陰におすすめの植物は?

具体的にシェードガーデンに利用すべき植物としては、どんなものがあるのでしょうか。まずは、半日陰におすすめしたい植物について紹介します。

フウチソウ

フウチソウは、丈夫で育ちやすい植物です。10~70cmほどに細長く伸びた葉をたくさんつけています。葉は根元の付け根部分でねじ曲がっており、裏表が逆になっています。草のような見た目ですが、秋になると花を咲かせます。冬になると葉の全体が枯れますが、根だけが越冬し、春になると新しい芽が出てきます。本州の太平洋側でよくみられる植物です。雪が降っても耐えられるので、寒い地域で育てても問題ありません。

アルケミラ・モリス

アルケミラ・モリスは、丸みを帯びたかわいらしいかたちの葉に、黄緑色の小花を咲かせる植物です。葉のかたちが、聖母マリアのマントに似ていると考えられており、「レディースマントル」という呼び名もあります。イングリッシュガーデンを目指すなら、外せない植物です。シェードガーデンに向いてはいますが、高温多湿に弱いため、日本の夏を超えるのは難しいといわれています。寒さに強く、マイナス3度にも耐えることが可能です。ハーブティーにも利用できる花です。

ティアレラ

ティアレラは、春から夏にかけて、ピンク色の穂のような形をした花を咲かせます。鉢に植えることもできますが、直接地面の土に植えるほうが向いている植物です。葉には深い切込みが入っており、葉脈に合わせて濃い赤色の筋が入っています。葉には、細かな毛がたくさん生えています。日本の高温多湿な環境でもしっかり育つことができる植物です。場合によっては、冬に紅葉することもある植物です。和風と洋風どちらのアレンジにも合うので、自分の好みの雰囲気に合わせて活用することができます。

日陰におすすめの植物は?

次は、日陰に強い植物についてもみてみましょう。シェードガーデンでは、場所に合った植物を配置することがとくに大切です。

ホスタ

ホスタは、根元にたくさん葉がついた植物です。初夏から秋にかけて、薄紫色や白の花が咲きます。ホスタの大きさや葉のつくりは、細かい品種によってもさまざまです。昔から日本にある植物なので、日本の気候によく適してきます。とはいえ、冬に葉が凍るほど寒くなってしまうと、枯れることもあります。ある程度の寒さに耐えることは可能ですが、冷たくなりすぎないように注意したほうがよいでしょう。

ヤブラン

ヤブランは、夏の終わりに紫やピンクの小さい花を咲かせる植物です。葉は、細長くてかたいのが特徴で、色は斑が入っているものや緑のものなどさまざまです。昔は根が薬草として活用されていたともいわれています。暑さと寒さの両方に強く、丈夫なので育てやすい植物です。虫もつきにくいので、植えたあとはとくに手をかける必要はありません。

ツワブキ

ツワブキは、丸くて艶のある葉が特徴的です。葉は1年を通じて生えており、その姿を楽しむことができます。秋になると、菊に似た形をした黄色や白などの花を咲かせます。海岸線に多く分布しています。公園などにも生えているので、誰もが1度は目にしたことがあるはずです。山菜として食べている地域もあり、アク抜きをすれば食べることができます。原産は日本であり、日本の暑さや寒さに強いです。冬に枯れますが、春になると新しい芽を出します。

シェードガーデンで日陰でのガーデニングを楽しもう!

シェードガーデンで日陰でのガーデニングを楽しもう!

シェードガーデンに向いている植物を選ぶと、日陰や半日陰での庭づくりを楽しむことができます。シェードガーデンを作るとなると、育てられる植物の数は少なくなってしまいますが、その分手入れが簡単になります。上手に日陰の庭づくりを行うことができれば、暑い夏でも快適です。もともと日陰や半日陰がある場合は、それをそのまま生かしてシェードガーデンを作ってみましょう。日当たりがよい場所を新たにシェードガーデンにしたい場合は、場所に余裕があれば大きな木を植えてみるのも素敵です。木漏れ日の表れ方まで計算して植えるとさらによいでしょう。

なお、日陰や半日陰に置いている植物は、いきなり日がよく当たる場所に移動するのはNGです。たまには、日光を当てたほうがよいのではないかと思うかもしれませんが、植物は突然の変化に対応できない可能性が高いです。最悪の場合、植物の葉や花が枯れてしまうこともあるので注意しましょう。シェードガーデンを上手に活用して、見た目も過ごしやすさも重視した庭づくりをしてみませんか。