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要注意!スポーツでの水分補給の役割やその方法

スポーツをするときは、こまめな水分補給が大切です。体内で水分が不足すると、体にさまざまな症状が現れます。ときには、体に深刻な症状が現れることもあるため、十分注意しなければなりません。体調の変化に気を配りながら、汗で流れ出た水分をしっかり補うようにしましょう。

なお、水分補給の際は、そのタイミングや方法がとても大切です。今回は、スポーツに取り組む際の水分補給の役割や方法について説明します。スポーツでの水分補給は、体の健康だけでなくパフォーマンスにも影響を与えるため、しっかり確認しておきましょう。

要注意!スポーツでの水分補給の役割やその方法

スポーツ時の水分補給の役割と重要性

要注意!スポーツでの水分補給の役割やその方法

スポーツの際に水分補給が大切な理由にとしては、どういったことがあげられるでしょうか。水分と体内で起こる働きの関係について確認しましょう。

体温調節の役割

水分補給の大きな役割は、体温の調節です。たとえば、100gの汗をかいてそれがすべて蒸発すると、その気化熱により体温が約1度下がると言われています。汗をかくことができないと、体温がどんどん高くなります。スポーツをするときは、体に熱がたまりやすいです。しっかり汗をかいて体温を下げるためにも、スポーツ時は体のなかに十分な量の水分を蓄えなければなりません。

筋肉の動きが悪くなる

体のなかの水分が少なくなってくると、体のなかで静脈に水分を集める傾向が強くなります。そうなると、筋肉で新たに発生した熱を運ぶ作業が滞ってしまいます。そうなると、筋肉の動きが悪くなったり、疲れやすくなったりするため注意が必要です。熱がたまることでさらに体温が上昇するという、悪循環に陥る可能性もあります。

体内の水分とパフォーマンスの関係

体内の水分とパフォーマンスについて、具体的な関係を見ていきましょう。汗として体内の水分を失えば失うほど、体には大きな変化が症状として現れます。水分不足を放置していると、取り返しのつかない深刻な事態になることもあるため、十分注意してください。

体重の1%の水分を汗として失った場合

体重の1%の水分を汗として失うと、運動のパフォーマンスの低下がはじまります。自覚症状はまったくない場合がほとんどです。「疲れのせいかな」と感じて見過ごしているミスは、水分不足が原因である可能性もあります。

体重の2%の水分を汗として失った場合

体重の2%の水分を汗として失うと、さらに体の動きが鈍くなっていきます。この時点でも自覚症状はほとんどありません。ただし、少しのどが渇いたような感覚が現れています。

体重の3%の水分を汗として失った場合

体重の3%の水分を汗として失うと、自覚できる程度に体の疲れやパフォーマンスの低下が現れます。こうなると、かなり強いのどの渇きを感じるはずです。意識はありますが、ぼんやりした感覚に陥ります。この時点では、他人からもその様子が見てとれるようになります。

体重の4%の水分を汗として失った場合

体重の4%の水分を汗として失うと、体温が急激に上昇し、皮膚が紅潮してきます。イライラした感覚に襲われ、体に強い疲れを感じます。

体重の5%の水分を汗として失った場合

体重の5%の水分を汗として失うと、吐き気やめまい、頭痛といった症状が起きます。体が熱をもち、うだるような感覚になります。場合によっては、この時点で意識障害が起こることもあります。

体重の8~10%の水分を汗として失った場合

体重の8~10%の水分を汗として失うと、体に痙攣が起きます。幻覚や、呼吸困難が起こる可能性もあります。また、失神することも考えられます。

スポーツ時の水分補給方法とタイミング

スポーツに取り組むときは、水分補給を意識的に行うことが大切です。運動の前後だけでなく、運動の合間にも意識的に水分補給を行いましょう。

運動前

スポーツをはじめる際は、その30分前までに水分を摂取しておくことが重要です。注意すべきなのは、一度に大量の水分を摂取するのはNGだということです。少しずつ分けて飲むことで、しっかり体に吸収させましょう。飲む量の目安としては、250~500mlが適量です。暑い日は少し量を増やすなど、それぞれの状況に合わせて調節してください。

運動中

運動している最中も、こまめな水分補給が大切です。できればのどが渇く前に水分補給を行ってください。のどが渇いていなくても、休憩時には必ず水分を補給するようにしましょう。水分補給のタイミングと飲む量の目安は、20~30分ごとにコップ1杯です。プレイに集中していると、水分補給は忘れがちになりますが、意識して水分をとる時間を確保する必要があります。

運動後

運動後は汗で流れ出た水分を補うため、しっかり水分をとることが重要です。強い疲れやめまいなどの症状を感じるときは、とくに十分な量の水分を補給するように心がけてください。なお、運動後は、水分だけでなく、体のさまざまな栄養素が不足した状態になっています。水分とともに、そういった栄養もきちんと摂取するようにしましょう。

スポーツ時の水分補給にふさわしい飲み物とは

運動をするときは、少しずつ継続的に水分補給を行うことが大切です。最後に、スポーツ時の水分補給にふさわしい飲み物はどんなものか確認しましょう。同時に、スポーツ時にはあまり飲むべきではないものについても理解して、より効率的に水分補給ができるようにしてください。

スポーツ時にOKな飲み物

スポーツ時に水分補給をするときは、基本的には水を飲みましょう。ただし、氷などで冷やしたものや硬度が高いミネラルウォーターなどは内臓に負担をかけやすいため、避けるようにしてください。スポーツで体がほてっていると、冷たい飲み物を飲みたくなりますが、できる限り常温の水を選ぶようにすることが体のためには大切です。 また、とくにたくさん汗をかいた場合は、汗とともに体内のナトリウムが外に排出されてしまっている可能性があります。ナトリウムの不足は、筋肉の痙攣や脱水症状を引き起こすため、注意が必要です。汗を大量にかいたあとで水分をとるときは、ナトリウムをともに摂取するようにしましょう。こういった場合は、スポーツドリンクを活用するとよいです。ただし、市販のスポーツドリンクには、余計な糖分も多く含まれています。そのため、スポーツドリンクを飲む際は、薄めて飲むことをおすすめします。なお、粉末タイプのスポーツドリンクを水に溶かして飲むようにすれば、濃さを調整するのが簡単です。

スポーツ時にNGな飲み物

スポーツ時の水分補給では、緑茶やコーヒーはNGです。これらの飲み物にはカフェインが多く含まれており、利尿作用があるため脱水をはやめてしまう恐れがあります。また、ジュースなどの清涼飲料水や炭酸飲料なども避けたほうがよいと言えます。これらには糖分が多く含まれているため、のどが渇いているときに飲むと、飲み過ぎにより糖分を多く摂取してしまう恐れがあります。

スポーツをするときは水分補給に注意して

スポーツをするときは水分補給に注意して

スポーツをするときは、必ずこまめに水分補給をするように心がけましょう。とくに暑い日には、体の脱水はより進みやすくなります。必要な水分補給のタイミングや量は、その日の気温や体調にあわせて決めるようにしてください。

水分が不足すると、スポーツ時の体の動きにも影響が出る可能性があります。しっかり水分補給を行い、効率よくベストなパフォーマンスを発揮しましょう。