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心理学が活かせる仕事17選|年収やおすすめの資格も紹介

心理学に興味がある方の中には、具体的にどのような仕事に就けるのか疑問に感じているケースも多いのではないでしょうか。人の感情や行動を科学的に理解する心理学の知識は、カウンセラーや精神科医だけでなく、人の心に寄り添う様々な仕事に活かせます。心理系の仕事の一部は国家資格の取得が必須ですが、多くは民間資格の取得、あるいは心理学の知識の習得のみで就くことが可能です。
本記事では、専門職からビジネスの第一線で活躍する仕事、社会を支える公務員まで心理学を活かせる仕事を17個紹介します。本記事を読めば、自身にあった心理学を活かせる仕事をスムーズに選べます。自身にあった心理学を活かせる仕事で、理想のキャリアを実現しましょう。

目次

心理学の知識を活かした3つのキャリアパス

心理学の知識を活かした3つのキャリアパス

心理学の専門性を活かせる仕事は、大きく分けて以下3つのキャリアパスに分類できます。

・ 資格・専門知識が必要な「専門職」
・ 心理学をビジネスに応用する「一般企業」
・ 公的な立場で人・社会を支える「公務員」

各仕事に求められるスキルや働き方が異なるため、自身の興味や将来のビジョンと照らし合わせながら最適な道筋を見つけていきましょう。

資格・専門知識が必要な「専門職」

まず紹介するのは大学院進学などを経て高度な専門知識を身につけ、特定の資格を活かして働く専門職のキャリアパスです。人の心に直接向き合い、支援する仕事に強いやりがいを感じる方におすすめです。

専門職の代表的な仕事として、公認心理師や臨床心理士が挙げられます。医療機関や教育現場、福祉施設などでカウンセリングを通じて人々の心の悩みを解決に導く心理学の専門家です。公認心理師や臨床心理士の資格を取得するためには、大学院の修士課程を修了して専門的な実習を経た上で認定試験に合格する必要があります。

また、企業で働く人のメンタルヘルスをサポートする産業カウンセラーも、注目度の高い専門職です。現代社会において従業員の心の健康は企業の生産性にも直結する重要な課題であり、産業カウンセラーの需要は年々高まっています。専門職への道は簡単なものではありませんが、心理学の深い知識と技術を直接的に社会へ還元できる専門性が高くやりがいの大きな仕事です。

心理学をビジネスに応用する「一般企業」

心理学は、一般企業におけるビジネスの現場でも活用できます。人の行動や感情を科学的に理解する心理学の知見は多くの一般企業で高く評価されており、様々な職種で知識を活かせます。

例えば、企業の人事・採用部門は心理学の知識が非常に活きる分野です。面接では応募者の本質を見抜き、研修では学習効果を最大化するプログラムを設計するなど人を扱うプロとして組織の成長を支えられます。

また、マーケティング・商品開発の分野でも心理学は不可欠です。消費者がなぜ商品を買うのかという購買意欲のメカニズムを分析し、ヒット商品を生み出すための戦略を立てます。

Webサイトやアプリの使いやすさを改善するUXデザインの領域でも、人の認知の仕組みを理解している人材は重宝されます。他にも、顧客との信頼関係構築が鍵となる営業職など対人スキルが求められるあらゆる仕事においても心理学の知識は大きなアドバンテージです。

公的な立場で人・社会を支える「公務員」

安定した環境で社会貢献性の高い仕事に就きたいと考えているなら、公務員も有力な選択肢です。公務員の中にも、心理学の専門知識を直接活かせる心理職と呼ばれる仕事が数多く存在します。

心理職の代表例が、家庭裁判所調査官です。離婚調停や少年事件など家庭内の問題に関わり、心理学的なアプローチで調査を行って裁判官が判断を下すための報告書を作成します。他にも、公的な立場で社会のセーフティーネットを支える以下のような仕事があります

・ 非行を犯した少年の立ち直りを支援する法務省専門職員(法務教官・保護観察官)
・ 児童相談所で子どもたちの心の問題に対応する児童心理司

上記の心理職公務員になるためには、公務員試験の中でも専門性が問われる区分に合格する必要があります。

【専門職編】心理学の専門家として活躍する仕事7選

【専門職編】心理学の専門家として活躍する仕事7選

ここでは、心理学のプロフェッショナルとして活躍できる代表的な7つの仕事について詳しく解説していきます。

公認心理師

公認心理師は、2017年に施行された公認心理師法に基づく心理職において日本で初めての国家資格です。心理学の専門家として、幅広い分野で人々の心の健康をサポートする仕事です。公認心理師が活動できる場は、主に以下の5つの領域があげられます。

・ 病院などの「保健医療」
・ 児童相談所などの「福祉」
・ スクールカウンセラーなどの「教育」
・ 家庭裁判所などの「司法・犯罪」
・ 一般企業の相談室などの「産業・労働」

資格取得には大学と大学院で指定の科目を履修するか、特定の施設での実務経験を積んだ上で国家試験に合格しなければなりません。

平均年収 約300万円~500万円

※厚生労働省の公認心理師の活動状況等に関する調査を参考
向いている人の特徴 ・人の話を聞くのが得意
・冷静で客観的な視点を持てる
・知的好奇心が強く、学び続けられる
・精神的に安定している
仕事のやりがい ・人の成長や回復の瞬間に立ち会える
・専門知識を活かして社会貢献できる
・相談者から直接感謝されることがある
仕事の大変な点 ・精神的な負担が大きい
・支援の成果がすぐに出るとは限らない
・常に新しい知識の学習が必要になる

臨床心理士

臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格です。主な仕事は、心の問題を抱える人に対して専門的な心理テストやカウンセリングを行うことです。特に、医療現場でのカウンセリング業務においては臨床心理士の資格が重視される傾向にあります。

臨床心理士の資格を取得するためには指定された大学院の修士課程を修了し、資格認定試験に合格しなければなりません。現在では、前述の公認心理師と臨床心理士の両方の資格を取得し、専門性を高めて活躍する方も増えています。

平均年収 約430万円

※職業情報提供サイトjob tagで臨床心理士が含まれる「カウンセラー(医療福祉分野)」の平均年収を掲載
向いている人の特徴 ・聞き上手で、冷静に物事を考えられる
・精神的にタフで粘り強い
・学び続ける意欲がある
仕事のやりがい ・人の心の回復や成長を支援できる
・相談者から感謝され、信頼される
・社会の様々な場所で貢献できる
仕事の大変な点 ・精神的な負担やストレスが大きい
・支援の成果がすぐに見えにくい
・キャリア初期は収入が安定しづらい

精神保健福祉士

精神保健福祉士は精神科領域に特化した福祉の専門家であり、国家資格が必要な仕事です。精神保健福祉士の役割はカウンセリングで精神的な障がいを抱える人々が安心して日常生活を送り、社会参加できるよう支援することです。

具体的には、利用できる公的サービスの紹介や就労支援、住居の確保など相談者の状況に合わせた多角的なサポートを行います。心理学の知識に加え、社会福祉制度に関する幅広い知識が求められる仕事です。

平均年収 約404万円

※社会福祉振興・試験センター「令和2年度就労状況調査」を参考
向いている人の特徴 ・人の話に寄り添える
・粘り強く諦めない
・感情に流されず冷静でいられる
・多様な人と連携できる
仕事のやりがい ・人の生活再建や自立を支えられる
・「ありがとう」と直接感謝される
・社会貢献を実感しやすい
仕事の大変な点 ・精神的な負担が大きい
・すぐには成果が出にくい
・関係機関との調整が難しいケースがある

社会福祉士

社会福祉士は福祉に関する幅広い相談援助を行う専門職で、国家資格が必要な仕事です。精神保健福祉士が精神障がい分野へ特化しているのに対し、社会福祉士は高齢者・子ども・生活困窮者など幅広い対象者の相談に応じます

身体的・精神的・経済的な困難を抱える人がいれば、背景にある課題を分析して適切な福祉サービスや関係機関につなぐ橋渡し役を担う仕事です。心理学で学んだ傾聴力や共感力は、社会福祉士として相談者との信頼関係を築く上で大いに役立ちます。

平均年収 約403万円

※社会福祉振興・試験センター「令和2年度就労状況調査」を参考
向いている人の特徴 ・人の話を親身に聞ける
・広い視野で物事を考えられる
・粘り強く行動力がある
・様々な人と連携できる調整力
仕事のやりがい ・人の人生の岐路に関わり、支えられる
・支援を通じて、人の笑顔や感謝に触れられる
・社会の仕組みづくりにも貢献できる
仕事の大変な点 ・複雑で解決が難しい課題が多い
・精神的、体力的な負担が大きい
・多くの関係者との調整が大変

精神科医・心療内科医

精神科医や心療内科医は、大学の医学部を卒業して医師免許を取得した医師です。医師であるため、カウンセリングだけでなく正式な診断を下したり、薬を処方したりなどの医療行為を行えます

精神科医は、主にうつ病や統合失調症など心の病気を治療の対象とします。一方、心療内科医はストレスなどが原因で体に不調が現れる心身症を主な対象とする点が違いです。精神科医や心療内科医は心理学的なアプローチに加え、脳科学や薬学に基づいた治療を行います。

平均年収 約1,460万円

※第24回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告の病院勤務医の平均年収を掲載
向いている人の特徴 ・人の心や脳の働きに強い関心がある
・相手の話を根気強く聞ける
・感情に流されず、冷静に判断できる
・精神的にタフで、自己管理ができる
仕事のやりがい ・患者さんの症状が改善し、回復していく姿を見られる
・人生の深い悩みに寄り添い、支えになれる
・専門知識を活かして、人の生活の質を向上できる
仕事の大変な点 ・患者さんの重い話を聞き、精神的な負担が大きい
・緊急対応やオンコールなど時間外の勤務が発生する
・治療が長期にわたり、根気強さが求められる

心理学者・研究員

心理学者や研究員は臨床現場で直接カウンセリングを行うのではなく、大学や専門の研究機関に所属し、心理学そのものを探求する仕事です。実験や調査を通じて人間の心や行動のメカニズムを解明し、成果を論文として発表したり、学会で報告したりします。

また、大学に所属する場合は後進の育成も重要な仕事の一つです。心理学者・研究員の道に進むためには、大学院の博士課程まで進学して博士号を取得するのが一般的です。新たな知見の追求に喜びを感じる、探究心の強い人に向いているキャリアといえます。

平均年収 約480万円

※令和5年国家公務員給与等実態調査報告書の研究職俸給表を参考
向いている人の特徴 ・探究心が強く、知的好奇心が旺盛
・論理的思考力と分析能力が高い
・地道な作業をコツコツ続けられる
・文章作成や発表が得意
仕事のやりがい ・未知の現象や人間の心を解明できる
・自分の研究成果が社会の発展に貢献する
・知的な探究を仕事にできる
仕事の大変な点 ・研究成果がすぐに出るとは限らない
・研究費の獲得や論文作成のプレッシャーが大きい
・任期付きのポストが多く、雇用が不安定な場合がある

心理カウンセラー

心理カウンセラーは人々の悩みを聞き、対話を通じて心の負担を軽くする手助けを行う仕事です。なお、心理カウンセラーの名称自体は特定の資格を指すものではなく、産業カウンセラーやスクールカウンセラーなど様々な民間資格が存在します。

公認心理師や臨床心理士などの資格を持たずに、民間のスクールで学んだ知識を活かしてカウンセラーとして活動する人もいます。活躍の場は、独立開業のカウンセリングルームや企業内の相談室、電話相談サービスなど多岐にわたる点が特徴です。

平均年収 約430万円

厚生労働省「job tag」のカウンセラー(医療福祉分野)のデータを参考
向いている人の特徴 ・人の話に真摯に耳を傾けられる
・感情に流されず、冷静でいられる
・自分自身の心の管理ができる
・学び続ける意欲がある
仕事のやりがい ・人の心の回復や成長を支えられる
・相談者から深く感謝され、信頼される
・専門性を活かして社会に貢献できる
仕事の大変な点 ・相談者の重い話を聞き、精神的に疲れる
・支援の成果がすぐに出るとは限らない
・キャリア初期は収入が不安定になりやすい

【一般企業編】ビジネスで心理学を活かす仕事6選

ここでは、心理学の知識を武器に一般企業で活躍できる魅力的な仕事を6つ紹介します。

【一般企業編】ビジネスで心理学を活かす仕事6選

人事・採用担当

企業の人に関する課題をすべて担う人事・採用は、心理学の知識を最もダイレクトに活かせる仕事の一つです。採用活動においては応募者の経歴やスキルだけでなく、対話を通じて価値観やポテンシャル、組織との相性を見極める力が求められます

上記の力は、心理学におけるアセスメントの考え方そのものです。また、社員の能力開発を担う研修では、学習心理学の知見を活かして効果的なプログラムを設計できます。産業心理学の観点から、社員が心身ともに健康で働ける職場環境を整えるなど活躍の場は多岐にわたります。

平均年収 約513万円

厚生労働省「job tag」の「人事事務」のデータを参考
向いている人の特徴 ・人とコミュニケーションを取るのが好き
・相手の立場に立って物事を考えられる
・公平・中立な視点を持っている
・会社の成長や人のキャリアに関心がある
仕事のやりがい ・会社の成長を人の面から支えられる
・社員の成長や活躍を間近で見られる
・採用した人材が活躍すると嬉しい
・経営層に近い視点で仕事ができる
仕事の大変な点 ・評価や異動など人に厳しい判断を伝える必要がある
・各部署と経営層との板挟みになるケースがある
・採用活動では会社の顔として常に気を遣う
・守秘義務が多く精神的な負担がある

マーケティング・商品開発

企業におけるマーケティング・商品開発も、心理学の知見が活かせる仕事です。具体的には、人の購買行動・意思決定のメカニズムを解き明かす消費者心理学や行動経済学の知識が役立ちます。例えば、以下のようにマーケティング戦略には様々な心理学のテクニックが応用されています。

・ 「限定〇個」と書かれているとつい欲しくなる「希少性の原理」
・ 多くの人が使っているものに安心感を抱く「社会的証明」

顧客へのアンケート調査などを通じて本人が気づいていない潜在的なニーズを掘り起こし、心に響く商品やサービスを生み出す仕事です。

平均年収 約690万円

厚生労働省「job tag」の「企画・調査担当」のデータを参考
向いている人の特徴 ・好奇心が旺盛で情報収集が好き
・人が喜ぶことを考えるのが好き
・トレンドや流行に敏感
・データを分析して論理的に考えられる
仕事のやりがい ・自分が開発した商品が世に出る
・顧客の反応を直接見れる
・自分のアイデアが形になる
・仕事の成果が売上という数字で見える
仕事の大変な点 ・ヒット商品を生み出すプレッシャーがある
・自分のアイデアがなかなか通らないケースもある
・労力と成果が比例しないケースがある
・多くの部署との調整が大変

営業・販売

営業・販売も、心理学の知見が活かしやすい職種です。優れた営業担当者は聞き上手の側面もあり、カウンセリングの知識が活かしやすい職種でもあります。

具体的には顧客が抱える課題や悩みを丁寧にヒアリングし、心からの信頼関係を築いて相手に最適な解決策として自社のサービスを提案します。上記のプロセスは、まさに顧客に対するカウンセリングともいえる作業です。人の心を動かして感謝される喜びをダイレクトに感じられるのが、営業・販売の大きな魅力です。

平均年収 約652万円

厚生労働省「job tag」の「コンサルティング営業(IT)」のデータを参考
向いている人の特徴 ・人と話すのが好きで、聞き上手
・目標達成意欲が高い
・断られてもへこたれない精神的な強さ
・相手の課題を解決したいという気持ち
仕事のやりがい ・自分の頑張りが売上という数字で直接見える
・顧客から直接「ありがとう」と感謝される
・目標を達成した時の満足感が大きい
・様々な人との出会いを通じて成長できる
仕事の大変な点 ・売上目標に対するプレッシャーが大きい
・顧客に断られることが多く精神的にきつい場面がある
・常に新しい商品知識の勉強が必要
・顧客の都合に合わせるため、時間が不規則になりがち

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは個人のキャリアに関する相談にのり、自分らしい働き方を見つけるための支援を行う専門家です。キャリアコンサルタントは人材紹介会社や大学のキャリアセンター、企業の相談窓口などで活躍します。

相談者の興味・能力・価値観を客観的に整理し、キャリアの選択肢を一緒に考えるプロセスはカウンセリング・キャリア心理学などの知識が不可欠です。人の人生の重要な岐路に立ち会い、一歩を後押しできる社会貢献性の高い仕事です。国家資格である「キャリアコンサルタント」を取得すると、さらに専門性を高められます。

平均年収 約400万円~500万円

労働政策研究・研修機構の「第2回キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査」を参考
向いている人の特徴 ・人の話を親身になって聞ける
・相手の可能性を信じ、応援できる
・守秘義務を守れるなど倫理観が高い
・常に新しい知識を学ぶ意欲がある
仕事のやりがい ・相談者のキャリアの岐路に立ち会い、支援できる
・相談者が前向きに変化していく姿を見られる
・「ありがとう」と直接感謝されることが多い
仕事の大変な点 ・相談者の人生を左右する責任の重さがある
・すぐに成果が出るとは限らず、根気がいる
・非正規の求人も多く雇用が不安定な場合がある

Webディレクター・UI/UXデザイナー

WebディレクターやUI/UXデザイナーも、心理学を活かせる仕事です。私たちが普段何気なく使っているWebサイトやスマートフォンアプリには、人間の認知の仕組みを考慮した緻密な設計があります。上記のWebサイトやスマートフォンアプリにおける設計を担うのが、WebディレクターやUI/UXデザイナーです。

具体的には、認知心理学や人間工学の知見を基にユーザーがストレスなく直感的に操作できるサイト・アプリのデザインを追求します。例えば、ボタンの配置や色、情報の表示順など細部へのこだわりがサービスの満足度を大きく左右します。

平均年収 約591万円

厚生労働省「job tag」の「Webディレクター」のデータを参考
向いている人の特徴 ・様々な立場の人と円滑にコミュニケーションが取れる
・物事を論理的に考え、整理するのが得意
・新しい技術やトレンドへの好奇心が強い
・人の行動や心理に関心がある
仕事のやりがい ・自分のアイデアやデザインが形になり、世に出る
・ユーザーの反応や成果が数字で直接わかる
・チームで協力して一つのものを作り上げる達成感
・常に新しい知識やスキルが身につき成長できる
仕事の大変な点 ・クライアントと制作者の板挟みになりやすい
・急な仕様変更やタイトなスケジュールに対応する必要がある
・常に最新の技術やトレンドを学び続ける必要がある
・多くの関係者の意見をまとめるのが大変

広報・PR

広報・PRは自社の製品や活動の魅力を社会に伝え、企業と社会との間で良好な関係を築く仕事です。世の中の人々が自社に対してどのようなイメージを抱いているかを理解し、より良い方向へ導く役割を担います。

広報・PRの仕事には、集団の意思決定や態度の変容などを研究する社会心理学の知識が役に立ちます。「どのようなメッセージを発信すれば人々の共感を呼ぶのか」など、社会全体の空気を読み解きながらコミュニケーションを取る能力が必要です。

平均年収 約513万円

厚生労働省「job tag」の「広報」のデータを参考
向いている人の特徴 ・自社の商品やサービスが好きで、情熱を持って語れる
・好奇心旺盛で、情報収集や発信が好き
・フットワークが軽く、人脈づくりが得意
・予期せぬ事態にも冷静に対応できる
仕事のやりがい ・自社の魅力を社会に広め、ブランド価値を高められる
・メディア掲載など、自分の仕事の成果が目に見えやすい
・経営層に近い視点で仕事ができる
・様々な人との出会いを通じて世界が広がる
仕事の大変な点 ・会社の顔として、常にプレッシャーがかかる
・地道な情報収集や資料作成が多い
・トラブルや緊急時の対応に追われるケースがある
・仕事の成果がすぐには数字に表れにくい

【公務員編】公的な立場で社会に貢献する心理系の仕事4選

【公務員編】公的な立場で社会に貢献する心理系の仕事4選

ここでは、心理学の知見を深く活用できる公務員の仕事を4つ紹介します。

法務技官

法務技官は法務省に所属する国家公務員で主に少年鑑別所や少年院、刑務所などの矯正施設で働く心理学の専門家です。法務技官の主な役割は非行を犯した少年や罪を犯した成人に対し、心理面接などを通じて問題の背景を科学的に分析・評価することです。

そして、上記の評価に基づいて一人ひとりに合った更生支援プログラムを作成し、彼らが社会復帰するための手助けをします。「なぜ彼らが過ちを犯してしまったのか」を分析し、心に寄り添って立ち直りのプロセスを支える社会正義性の高い仕事です。

平均年収 約591万円

厚生労働省「job tag」の「法務技官」のデータを参考
向いている人の特徴 ・強い責任感と倫理観を持っている
・人の更生を信じ、粘り強く向き合える
・感情に流されず冷静かつ公平に判断できる
・心理学や福祉に関する専門知識がある
仕事のやりがい ・人の立ち直りや成長を間近で支援できる
・社会の安全と秩序の維持に貢献している実感
・心理学などの専門性を活かせる
・国家公務員としての安定した身分がある
仕事の大変な点 ・精神的に重い、困難なケースを担当するケースが多い
・思うように対象者の更生が進まないケースがある
・規律が厳しく、強い精神力が求められる
・異動があり、全国の施設で勤務する可能性がある

家庭裁判所調査官

家庭裁判所調査官は裁判所に所属する国家公務員で、少年事件や家事事件において裁判官が適切な判断を下すための調査を行う専門職です。例えば、少年事件では非行少年本人や保護者と面会し、生育歴や家庭環境、交友関係などを調査するのが主な仕事です。家事事件では離婚する夫婦双方の話を聞き、子どものいる家庭では「どちらの親と暮らすのが良いか」を行動観察や面談を通じて調査します。

調査結果は報告書としてまとめられ、裁判官の判断に影響を与える重要な資料として取り扱われます。法律と心理学の知見を融合させ、人の人生における重要な決断をサポートする専門性の高い仕事です。

平均年収 約765万円

厚生労働省「job tag」の「家庭裁判所調査官」のデータを参考
向いている人の特徴 ・人の話に深く耳を傾け、本質を見抜く力がある
・子どもや家庭の問題に強い関心がある
・感情に流されず、中立・公平な視点を持てる
・精神的にタフで責任感が強い
仕事のやりがい ・子どもや家族の未来を良い方向に導く手助けができる
・自分の調査報告が裁判官の判断の重要な基盤となる
・心理学や社会学などの専門性を活かせる
・社会的意義が大きく貢献を実感できる
仕事の大変な点 ・複雑で感情的な対立の渦中に身を置く
・当事者のつらい状況に触れ、精神的な負担が大きい
・調査対象が多く多忙である
・自分の調査が人の人生を左右する大きな責任がともなう

児童相談所相談員

児童相談所の相談員は、地方公務員として子どもたちの心の問題や福祉に関する相談に応じる仕事です。なかでも、児童心理司の役職は心理学の専門知識が直接求められます。

主な仕事は虐待・非行や発達の遅れなど子どもたちが直面する様々な問題に対し、子ども本人や保護者と相談にのることです。また、心理検査などで発達状況や心理状態を把握するなどの業務も行います。

家庭環境が著しく悪いなど、場合によっては子どもの安全を確保するために一時保護の判断を下すケースもあります。子どもたちの健やかな成長を守る責任ある役割を担っており、強い使命感が求められる仕事です。

平均年収 約441万円

厚生労働省「job tag」の「児童相談所相談員」のデータを参考
向いている人の特徴 ・子どもの幸せを第一に考えられる
・精神的にタフで困難な状況でも冷静でいられる
・関係機関と連携できるコミュニケーション能力
・強い責任感と使命感を持っている
仕事のやりがい ・困難な状況にある子どもや家庭を直接支援できる
・子どもの安全を守り、健やかな成長に貢献できる
・社会的な意義が非常に大きい仕事である
・チームで協力し、問題を解決できた時の達成感がある
仕事の大変な点 ・虐待など、精神的に非常につらい場面に直面する
・保護者との対立や難しい調整が多い
・緊急対応や夜間・休日の呼び出しがある
・業務量が多く、常に人手不足の傾向がある

生活相談員(公立施設)

生活相談員は地方公務員として地域の福祉事務所や地域包括支援センターなどに勤務し、住民が抱える生活上の困難について相談にのる仕事です。相談内容は経済的な困窮や家庭内の問題、心身の健康不安、社会からの孤立など多岐にわたります。

生活相談員の役割は相談者の話を丁寧に傾聴し、「何に困っているのか」「背景に何があるのか」を正確に理解することです。その上で、利用できる公的な制度やサービスを紹介したり、より専門的な支援機関につないだりする総合的な窓口としての役割を果たします。地域住民にとって最も身近なセーフティーネットとして、地域社会全体を支える仕事です。

平均年収 約441万円

厚生労働省「job tag」の「福祉ソーシャルワーカー」のデータを参考
向いている人の特徴 ・人と接するのが好きで、親身に話を聞ける
・相手の立場を尊重し、寄り添える
・地域の様々な機関と連携できる調整力がある
・事務作業を正確にこなせる
仕事のやりがい ・利用者やその家族から直接「ありがとう」と感謝される
・支援を通じて、利用者の生活が改善していく様子を見られる
・施設と利用者、地域をつなぐ重要な役割を担える
・福祉に関する幅広い知識が身につく
仕事の大見な点 ・利用者、家族、職員の板挟みになる
・相談業務から事務作業まで業務範囲が広い
・緊急時の対応や難しい判断を求められる
・人員不足の施設では業務負担が大きくなりがち

心理学を活かせる仕事に役立つおすすめ資格4選

心理学を活かせる仕事に役立つおすすめ資格4選

ここでは、心理学の知識を自分のペースで無理なく習得できる、4つのおすすめ資格をご紹介します。

メンタル士心理カウンセラー(R)

「メンタル士心理カウンセラー(R)」は心理学やストレスから起こる症状に関する知識を理解し、カウンセラーとして認定された方に与えられる資格です。例えば、企業内で同僚のメンタルヘルスの相談に乗ったり、地域の相談窓口でサポートを行ったりと心理学を活かせる仕事の現場で活用できます。

資格検定試験内容 ・心理的ストレスによる症状
・心理的ストレスの主な原因
・回復するための治療法 など
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験・期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の評価
試験日程 2ヶ月に1回のペースで開催(年度により異なる)

行動心理カウンセラー(R)

「行動心理カウンセラー(R)」は、人の行動から相手の気持ちを読み解く行動心理学に関する基本的な知識を有することを証明する資格です。行動心理学は対人援助の仕事だけでなくマーケティングや営業、企画職など幅広いビジネス領域で応用できます。例えば、顧客のニーズを捉えた商品開発や効果的なプレゼンテーションの構成を考える際に、行動心理学の知見が役立ちます。

資格検定試験内容 ・アンダーマイニング効果
・両面提示の法則
・類似性の法則 など
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験・期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の評価
試験日程 2ヶ月に1回のペースで開催(年度により異なる)

福祉心理カウンセラー

「福祉心理カウンセラー」は心理学の基礎知識に加え、福祉に関する知識を十分に理解した者に与えられる資格です。福祉心理カウンセラーは心理的なアプローチと福祉制度の知識を繋ぎ、より多角的なサポートを可能にします。児童福祉施設や高齢者施設、NPO法人など社会貢献性の高い仕事を目指す方にとって専門性をアピールできる強みとなります

資格検定試験内容 ・クライアントと家族の関係性
・病気の受容
・障がい者の心身の特性 など
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験・期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の評価
試験日程 2ヶ月に1回のペースで開催(年度により異なる)

夫婦心理カウンセラー(R)

「夫婦心理カウンセラー(R)」は夫婦・家族関係の問題解決や関係構築に関する正しい知識を備え、カウンセリングを行えることを証明する資格です。パートナーとのすれ違いやコミュニケーション不足などの繊細な問題に対し、専門的な観点からカウンセリングを行うスキルを習得できます。独立開業してカウンセリングルームを運営したり、結婚相談所でアドバイザーとして活躍したりと専門性を活かしたキャリアを歩めます

資格検定試験内容 ・夫婦関係や家族関係の問題解決・関係構築
・夫婦間の問題が子どもに与える影響
・子どもと親の関わり方
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験・期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の評価
試験日程 2ヶ月に1回のペースで開催(年度により異なる)
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そもそも心理学を仕事に活かすメリットとは?

心理学を仕事に活かす具体的なメリットについて、4つのポイントに分けて解説します。

人の心のしくみを理解できる

心理学を学ぶメリットは、人々の行動や感情の背景にある心のしくみを論理的に理解できるようになる点です。例えば、他人の言動に対して「なぜ、あの人はあんな言い方をするのだろう?」など疑問に思った経験がある方も多いでしょう。心理学は、上記のような疑問に対して認知バイアスや動機付けなどの科学的な根拠に基づいた答えを与えられる点が特徴です。

人の心のしくみを理解できれば、相手の表面的な言葉だけでなく裏にある思考のクセや隠れたニーズを読み解けます。人の心のしくみを理解できる力は、営業などコミュニケーションを必要とする仕事において、より的確な判断を下すための基盤となります。

悩みを抱える人の相談にのれる

悩みを抱える人の相談にのれる点も、心理学を仕事に活かすメリットです。特に、カウンセリングの分野では傾聴や共感など人の話を聞くための専門的な技術を学べます。

心理学の知識があれば、相手が話しやすいような質問を投げかけたり、感情に寄り添ったりして安全な対話の場を提供できます。相手の話を聞くスキルは、専門のカウンセラーはもちろん後輩を指導する先輩社員などビジネスシーンで信頼関係を築くための鍵です。

人と関わる仕事で心理学の知識を活かせる

人と関わる仕事で心理学の知識を活かせる点も、大きなメリットです。ほとんどの仕事は程度の差こそあれ、人との関わりで成り立っており、必ず心理的な作用が働きます。

例えば、チームでプロジェクトを進める際には集団力学の知識が、顧客に商品を提案する際には説得の心理学が役立ちます。心理学を学ぶと「集団の中でどうすれば円滑に協力関係を築けるか」など、対人関係における最適なアプローチを考えやすくなる点が魅力です。心理学は、人と関わるすべての仕事のパフォーマンスを高めてくれる普遍的なビジネススキルです。

ストレスやトラブルへ適切に対処できるようになる

心理学は他者を理解するためだけでなく、自分自身の心を理解してコントロールするためにも有効です。仕事では、予期せぬトラブルや人間関係によるストレスは避けられません。「自分の感情がどうして揺れ動くのか」を客観的に把握できれば、感情的な反応に飲み込まれる前に対処できます。

ストレスへの適切な対処法を身につけたり、自分の思考の偏りを修正したりすれば、困難な状況でも冷静さを保って乗り越えられます。上記のような自己管理能力は、長く健康にキャリアを続けていく上で何よりも大切な財産です。

仕事で役立つ心理学の知識を身につける方法

ここでは、仕事で役立つ心理学の知識を身につける方法として代表的な3つの学習方法を紹介します。

大学・大学院で学ぶ

心理学を体系的かつ本格的に学びたい場合、大学や大学院への進学が最も確実な方法です。大学では心理学の歴史から主要な理論、研究方法、統計分析まで幅広い基礎を網羅的に学べます。そして、公認心理師や臨床心理士などの高度な専門職を目指す場合は指定された大学院の課程を修了しなければなりません。

独学では得られない教授からの直接指導や同じ志を持つ仲間との出会いも、大きな財産です。大学・大学院で学ぶのには時間・費用がかかりますが、心理学の専門家としてのキャリアを築く王道といえます。

書籍やインターネットで独学する

「今の仕事に、心理学の考え方を取り入れたい」「まずは気軽に学び始めたい」方は、書籍やインターネットを活用した独学がおすすめです。独学の魅力は時間や場所を選ばず、低コストで始められる手軽さにあります。心理学の専門書を読み始めたり、自分の興味がある分野に特化した本を探したりと自由に学習計画を立てられます。

最近では、大学が公開しているオンライン講座など質の高い情報に無料でのアクセスも可能です。ただし、インターネットの情報は玉石混交であるため、大学や公的機関など発信元が信頼できるかを確認した上で学習しましょう。

通信講座で資格を取得する

「独学では続かないけれど、大学に通う時間はない」方は、通信講座を活用しましょう。通信講座のメリットは、専門家が監修したカリキュラムに沿って効率的に学習を進められる点にあります。添削指導や質問サポートなどが付いているケースも多く、独学に比べて挫折しにくい点が特徴です。

例えば、メンタルヘルス・マネジメント検定や産業カウンセラーなどビジネスの現場で直接役立つ民間資格の取得を目指す講座は人気があります。上記の資格は人事や労務、管理職などの仕事において自身のスキルを客観的に証明する上で役立ちます。専門職の国家資格とは異なりますが、キャリアアップのための有効な手段の一つです。

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心理学を活かせる仕事に関するよくある質問

心理学を活かせる仕事に関するよくある質問として、以下の2つを紹介します。

未経験・資格なしでも心理学を活かせる仕事に就ける?

結論からいうと、目指す仕事の種類によって答えは異なります公認心理師や臨床心理士などの専門職を目指す場合、大学院の修了や国家資格の取得が必須で資格なしでは就労できません

一方で、一般企業の人事やマーケティング、営業などの職種では心理学の資格がなくても応募できます。なお、上記のような一般企業の職種で評価されるのは、心理学の学習を通じて培われたものの見方やスキルです。例えば、面接の場では以下のように心理学の知識をビジネスの場でどう応用できるかを具体的にアピールする必要があります。

・ 今まで学んだ集団心理学の知見を用いて、所属するチームでの生産性向上を図れます

心理学を活かせる仕事は稼げないって本当?

心理学を活かせる仕事で稼げるかどうかは、一概にはいえません心理学を活かせる仕事の収入は選ぶキャリアパスや働き方、経験によって大きく変わるためです。

例えば、家庭裁判所調査官などの公務員であれば、国家公務員の給与規定に沿って安定した収入と昇給が見込めます。一方で、一般企業で働く場合は業界や企業の規模、個人の成果によって収入は大きく変動します。マーケティングや人事などの分野で専門性を高めれば、平均年収を大きく上回る収入の獲得も十分に可能です。

なお、カウンセラーなどの専門職では常勤・非常勤など雇用形態によっても収入は異なります。厚生労働省のjob tagによれば、医療福祉分野におけるカウンセラーの平均年収は約430万円です。しかし、経験を積んで独立開業して人気のカウンセラーになれば、年収1,000万円以上を目指すことも可能です。

まとめ

心理学を活かせる仕事はカウンセリングをともなう仕事から、企業の利益につなげるビジネス要素の強い仕事まで多岐にわたります
いずれにおいても、心理学の基礎知識を身につけ、相手の心理を読み解く技術を学び続けることが、仕事のスキル面の向上にもつながります。

心理系の資格には受験資格が定められた国家資格や民間資格があり、種類も多岐にわたるのが現状です。なお、本記事で紹介したおすすめの4資格は、「SARAスクールジャパン」のプラチナコース「諒設計アーキテクトラーニング」W資格取得講座を受講すると認定試験免除で取得を目指せます
心理学を活かせる仕事に興味のある方は、まずは気軽に取得を目指せる資格からチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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通信講座のSARAスクール編集部
心理カウンセラー資格やリンパケアセラピスト等の体系資格、食育資格などを扱うSARAスクール編集部が運営するコラムです。主に女性向けのキャリアアップやスキル習得を目的とした講座が多く、家事や育児と両立しながら学べる環境が整っています。資格取得を目的とした講座も充実しており、仕事や日常生活に活かすことが可能です。
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