独学で取得できる心理カウンセラーの資格とは?取得方法も紹介
記事更新日:2024年6月11日心理カウンセラーになるには、心理学に関する専門知識や資格を持っていると有利です。心理カウンセラーの資格は、さまざまな種類がありますが、中には独学でも取得できるものもあります。
ここでは、独学でも取得可能な資格と、その取得方法について解説します。
目次
心理カウンセラーにとっての資格とは?
心理カウンセラーになるためには、絶対に必要な資格というものはありません。しかし、その仕事内容から、知識やスキルのないカウンセラーには、誰も相談したいと思わないでしょう。
そのため、心理カウンセラーを目指す人は、専門知識の証明として資格を取得していることがほとんどです。
なお、心理カウンセラーに関する資格は、国家資格と民間資格を合わせていくつもの種類があります。まずは、心理カウンセラーの資格の種類と、独学で取得ができない資格と取得可能な資格について紹介します。
独学で取得できない資格
独学で取得することができない心理カウンセラーの資格は、大学や大学院、専門学校などのスクールや講座に通って、指定科目を修了しないと受験資格がないケースです。おもな資格には、下記のようなものがあります。
- 臨床心理士
- 臨床心理士は、日本臨床心理士資格認定協会による認定資格です。受験資格には「協会指定の大学院を修了し、所定の条件を満たしている者」「臨床心理士を養成する専門職大学院の修了者」「医師免許があり免許取得後に2年以上の心理臨床経験がある者」などの条件があります。
- 公認心理師
- 公認心理師は、国内初めての心理職の国家資格です。受験するには「大学と大学院で指定科目を履修し卒業した者」「5年以上の実務経験があり、講習を受講した者」といった、受験資格条件を満たす必要があります。
- 認定心理士
- 認定心理士は、日本心理学会が認定する資格です。試験などはなく、日本心理学会に申請し、認定されれば資格を取得できます。しかし、資格の申請には「4年制大学を卒業、または大学院修了者」「所定の心理学系の単位を修得している者」といった条件を満たす必要があります。
- 産業カウンセラー
- 産業カウンセラーは、日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格です。資格試験を受けるには「試験日に20歳に達しており、協会が行う産業カウンセリングの講座を修了している者」または「大学や大学院の心理学または心理学隣接諸科学・人間科学・人間関係学のいずれかの学部・専攻を卒業し、指定科目において規定の単位を取得している者」といった条件があります。
独学で取得できる資格
心理カウンセラーの民間資格の中には、受験に際して特別な条件を設けていないものもあります。そのような資格は、独学でもしっかり勉強すれば取得することが可能です。また、資格取得にあたっては、在宅での受験に対応しているものもあります。その場合は、インターネットを通じて申し込み、自宅で試験を受けた後、解答用紙を返送して合否判定を待つという流れが一般的です。
在宅で資格試験を受けることができれば、勉強から資格取得まですべてを自宅で取り組むことも可能です。独学で取得できる心理カウンセラーの民間資格には、下記のようなものがあります。
- メンタル士心理カウンセラー®
- メンタル士心理カウンセラー®は、日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)が認定する民間資格です。資格取得者は、心理学の基礎知識やストレスから起きる症状と、症状別のケア方法などを十分に理解していることが証明されます。メンタル士心理カウンセラー®は、人間関係やストレスに悩む人の問題を、心理学の知識と技法で解決に導く、心のスペシャリストです。
必要な知識やスキルを通信講座で学ぶことができ、資格取得にあたっては在宅での受験が可能です。 - メンタル心理インストラクター®
- メンタル心理インストラクター®は、日本インストラクター技術協会(JIA)が認定する民間資格です。資格取得を通して、心理学やカウンセリングに関する専門知識に加え、さまざまな医療知識を身に付けることができます。家族との関係性やサポート方法、社会復帰に向けた生活改善方法などに関して、知識を有していることを証明する資格です。
必要な知識やスキルは通信講座で学ぶことができ、資格取得にあたっては在宅での受験が可能です。 - 子供心理カウンセラー
- 子供心理カウンセラーは、日本インストラクター技術協会(JIA)が認定する民間資格です。子供の人格や性格の形成に関わる知識を有し、適切なアドバイスやカウンセリングを行うための知識を有していることを証明することができます。
必要な知識やスキルは通信講座で学ぶことができ、資格取得にあたっては在宅での受験が可能です。 - チャイルド心理カウンセラー
- チャイルド心理カウンセラーは、日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)が認定する民間資格です。子供の心に寄り添うカウンセラーとして、子供の心理や発達を十分に理解し、悩みや問題に対してカウンセリングを行う技能・知識を持つ人に与えられます。
必要な知識やスキルは通信講座で学ぶことができ、資格取得にあたっては在宅での受験が可能です。
資格取得のための独学の方法
独学で取得が可能といっても、心理カウンセラーの資格を目指すには専門的な勉強が必要です。では、独学で心理カウンセラーの資格を取得するには、どのような方法があるのでしょうか。
本や参考書で勉強する
書店やインターネットの通販などで、心理カウンセラーに関する専門書や参考書を購入することができます。それらの書籍を活用することで、心理学の専門的な知識を勉強することができます。
資格試験の過去問を解く
目指す資格試験の過去問を解けば、出題の傾向をある程度把握することができます。資格によっては、試験の過去問が公開または販売されているケースがあります。
通信講座を活用する
心理カウンセラーの資格には、通信講座で学べるものも多くあります。必要な知識が身に付くよう教材も工夫されているので、資格取得に向けて効率良く勉強を進めることができます。
こんな人は通信講座がおすすめ!
「独学で心理カウンセラーの資格を目指したい」という人に人気なのが、通信講座です。中でも、次のようなタイプの人には通信講座がおすすめといえるでしょう。
学校やセミナーに通う時間がない人
学校やセミナーに通うには、行き帰りや受講のための時間がかかります。特に、大学や大学院で勉強しようとすると、卒業までには長い期間が必要です。仕事や家事、育児などで忙しい人にとっては、通学の時間を確保するのは難しいでしょう。そのような場合も通信講座なら、好きな場所で空いた時間に勉強することができます。
本や参考書での独学は不安な人
市販の本や参考書で勉強しようと思って書店に出向いても、「種類がたくさんあってどれを選べば良いかわからない」「この本の内容は目指す資格に合っているのだろうか…」と不安になってしまうケースも少なくありません。通信講座であれば、資格取得に必要な教材がセットになっているので、安心して勉強に集中することができます。
基礎からしっかり学びたい人
多くの通信講座では、心理学について初めて学ぶ人でも、無理なく専門知識を習得できるように、カリキュラムが工夫されています。基本的な内容から実践レベルまで徐々にステップアップしていけるので、基礎からしっかり勉強したい人には、通信講座がぴったりだといえるでしょう。
すでにカウンセラーとしての経験がある人
過去にカウンセラーの経験がある人にも、通信講座はおすすめです。心理カウンセラーとして働く上で、スキルアップのための勉強を続けることは大切です。しかし、学校に通うには、時間やお金の負担が大きくなってしまうことも。通信講座を活用すれば、知識の復習やアップデートにも役立てることができるでしょう。
通信講座で資格を取得するメリット
独学で心理カウンセラーの資格取得を目指す方法はいくつかありますが、その中でも通信講座にはさまざまなメリットがあります。どのようなメリットがあるのか、具体的に見てみましょう。
自分のペースで学習できる
通信講座の大きなメリットが、場所や時間を選ばずに自分のペースで学習ができることです。家事や育児の合間の隙間時間を活用することもできますし、会社の昼休みに勉強をするのも良いでしょう。自分の生活リズムに合わせて、学習を進めることができます。
必要な教材がそろっている
通信講座では、心理カウンセラーの資格の勉強に必要な教材がすべてそろっています。一口に心理カウンセラーの資格といっても、たくさんの種類があるため、目指す資格の勉強に必要な書籍などを自力でそろえるのはたいへんです。
通信講座なら、資格に合わせた専用のテキストに加えて、課題の提出などもあるため、学んだことをきちんと習得できているかを確認することもできます。
費用を抑えることができる
大学や大学院、スクールなどに通うには、ある程度まとまった金額の学費が必要になります。場合によっては授業料のほかに入学金が発生する上、通学のための交通費も考えなければいけません。通信講座を利用すれば、授業にかかる費用を抑えることができます。また、通学の必要がないので、交通費もかかりません。
完全独学にはないサポートが受けられる
本やインターネットなどで勉強する完全独学の場合、学習中に疑問点があったときにも自分で解決しなければなりません。しかし、専門的な内容を自力で調べるのは難しく、わからないことがそのままになってしまいがちです。通信講座には、受講者からの質問や疑問に対応するサポート体制が設けられていることが一般的です。しっかりとしたサポートがあれば、独学でも途中で挫折することなく勉強に取り組めるでしょう。
通信講座で資格を取得するデメリット
メリットがある一方で、通信講座にはいくつかのデメリットもあります。通信講座を検討する際には、デメリットについても知っておきましょう。
取得できない資格がある
大学や大学院に通うことが受験の条件となっているような資格は、通信講座で学んでも取得することができません。臨床心理士や公認心理師などは、大学や大学院で心理学を学ぶことが受験の必須条件です。このような資格を希望する場合は、大学などに通って所定の条件を満たす必要があります。
勉強のスケジュール管理が必要
自分のペースで学習できる通信講座は、勉強のスケジュール管理を自分で行う必要があります。そのため、課題提出やサポート制度などを上手に活用し、スムーズに勉強に取り組めるような工夫をすることをおすすめします。
独学で心理カウンセラーの資格を目指すなら通信講座がおすすめ
心理カウンセラーの資格にはさまざまな種類があり、民間資格の中には独学で取得が可能なものも多数あります。書籍や参考書を使って勉強する方法もありますが、自分の力だけで心理カウンセラーの資格を取得するのはたいへんです。
通信講座なら、通学に比べて費用を格段に抑えながら、自分のペースで効率良く勉強することができます。独学で心理カウンセラーの資格取得を目指すなら、ぜひ通信講座の活用を検討してみてはいかがでしょうか。