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マインドコントロールとは?4つのパターンと解き方のポイント

マインドコントロールされた人の偏った考え方を解放に導くのも、心理カウンセリングの重要な役割の一つです。
しかし、マインドコントロールを解くのは簡単なことではありません。

実際に、マインドコントロールによる重大事件がニュースでたびたび報道されていることからもわかるように、マインドコントロールされた人の行動が大きな問題として顕在化しています。

本記事では、社会問題となっているマインドコントロールとはどのようなものなのか、その定義やコントロールされやすい人の特徴、代表的な4つのタイプについて解説します。

マインドコントロールに苦しむ人々のサポートに役立つおすすめ資格もご紹介しますので、心理カウンセラーのなどの仕事に興味のある方はぜひ参考にしてください。

マインドコントロールとは?定義や特徴を解説

「心の制御」「精神の支配」などと訳されるマインドコントロールは、実際に私たちにどのような影響を与えるものなのでしょうか?
まずは、マインドコントロールの定義や、同義とされることも多い洗脳との違いについてみていきましょう。

マインドコントロールの定義

マインドコントロールとは、言葉や態度、行動によって他者から心を操られている状態、または他者を思いのままに操ることを指します。
人の心を動かす言動や行動自体は決して悪いものではなく、むしろ人の心に訴えかける言動や行動は、信頼関係の構築や仕事での成功に不可欠です。
しかし、「自分の思い通りに他者を動かしたい」「自分にさえ得るものがあればそれでよい」などの身勝手な理由で相手を操るマインドコントロールの場合、支配する側の私欲が満たされるのみで、支配を受けた側は不幸にならざるを得ません。
さらに、マインドコントロールは支配する側、される側ともに自覚がないケースが多いため、気づくところから解決に至るまでに多くの時間を費やすケースも少なくなく、その間に事態が深刻化することもあります。
ちなみに、「きっとうまくいく」と自己暗示をかけたり、「眠いけれど、今起きて勉強すればいい結果が出るはず」と自分を鼓舞したりすることも、マインドコントロールの一つです。
このような方法は、ネガティブなイメージの強いマインドコントロールに対し、理想とする状態に達するよう自分自身を導く「セルフコントロール」と呼ばれています。

マインドコントロールと洗脳の違い

マインドコントロールと洗脳には、次のような違いがあります。
・マインドコントロール: 心理的な手法で言葉や行動によって相手の意識や思考を操る
・洗脳:暴力や薬物などの強制的な手法を用いて相手の意思や自由を奪う
洗脳は不法行為にあたるほどの暴力や精神的抑圧といった強制的な手法を用いて行うものであり、それらをともなわないマインドコントロールとは別物とされています。
近年、宗教団体による信者へのマインドコントロールや、親族や友人間でのマインドコントロールによる事件が報道される機会が増えています。
ただ、暴力や食事を与えないなどの拷問、強い精神的抑圧などによって被害者が支配されているこれらの事件は、マインドコントロールというより、より強制的な性格を持つ洗脳によるものといえるでしょう。

マインドコントロールの4つのタイプと具体例

マインドコントロールは、大きく4つのタイプに分類されます。
ここでは、それぞれの特徴と、支配される側がとらわれやすい思考の具体例について解説します。

行動コントロール

「行動コントロール」は、特定の行動を過度に褒め、それに当てはまらない行動を過剰に非難することで、肯定される行動のみをとるよう支配していく方法です。
心理学では「報酬と罰」と呼ばれ、もっとも典型的なマインドコントロールの手法とされています。
行動コントロールでは、とるべき行動ととってはいけない行動が細かく指示されます。
それにより付き合う人や行く場所、行動する時間が極端に制限され、外の世界とのつながりが遮断されていきますが、本人は自発的に行動を選んでいると認識しているケースが多く、マインドコントロールに気づきにくいのがこの手法の恐ろしい点です。
【具体例】
・門限を破ってはならない、破らなければ両親が褒めてくれる
・ノルマを達成しなければならない、達成すれば皆の前で称賛される

思想コントロール

「思想コントロール」は、徹底的にその集団にとって都合のよい思想を植え付け、そのほかの考え方を排除する方法です。
カルト宗教や一部の教育機関などで行われているマインドコントロールの一つで、ひたすら経典を読ませたり、教祖による説教の動画を流し続けたり、講演やセミナーを受講させたりして、特定の価値観や思想を刷り込ませます。
教祖やリーダーの思想や行動がすべてであると思い込ませることで、支配される側は一般的に異常とされる行動も抵抗なく行えるようになり、結果的に過剰な勧誘や高額献金の強制などのトラブルに発展します。
【具体例】
・神は輸血を禁じているため、いかなる場合も輸血をしてはならない
・金銭を惜しみなく捧げたもののみ、神によって救われる

感情コントロール

「感情コントロール」は、人の感情を利用して、人の精神を操る方法です。
相手が抱える恐怖や不安、罪悪感などのネガティブな感情につけこみ、思考を誘導していきます。
「言うことを聞かなければ悪いことが起こる」といった恐怖心を抱かせるこの手法は、オレオレ詐欺や当たり屋などの詐欺や犯罪行為にも利用されています。
【具体例】
・お金を払わなければ息子が事故に遭う
・言うことを聞かなければ会社まで押しかける

情報コントロール

「情報コントロール」は、意図的に相手に伝わる情報を遮断し、都合のよい情報のみを信じ込ませる方法です。
徹底的な情報統制を行うことで、支配される側がマインドコントロールされている状況に勘づく機会を奪い、さらにコントロール力を強めていきます。
さらに、「私のことだけ信じていれば、絶対に悪いことは起こらない」などと安心させることで、無条件の信頼を向けさせるのも、この手法の特徴です。
情報コントロールは、外の世界との接点が少ないほど行いやすいため、宗教団体や同じ思想を持った人々が集まる施設やグループなどの閉鎖的な空間で利用されることが多く、ほかのマインドコントロールと組み合わせて使われることもあります。
【具体例】
・この水は万病に効くから飲むべきだ
・最近の天候不良は政経の傾きのせいだから、反政府運動を強化しよう

マインドコントロールを解く5つの方法

マインドコントロールから抜け出すのは簡単ではありません。
しかし、適切な方法を用いて、じっくり時間をかけながら操られている思考にアプローチすることで、支配された状態から精神を解放させることが可能です。
ここでは、マインドコントロールの5つの解き方について解説します。

自己を客観視する

マインドコントロール下にあるとき、ひとは支配する側の言葉がすべて正しいと思い込みやすくなります。
ここで大切なのが、常に自分を冷静に客観視することです。
自己を客観視する手段として、支配する側の思想の言動や行動に対して「そんなことをしても誰も救われない」などと反対のメッセージをイメージすることで、冷静な思考を取り戻していく方法があります。
また、支配される中で抱いた「それに意味はあるのだろうか」「自分はなぜ従ってしまうのだろう」といった疑問や疑念を自分自身で認め、冷静に考え直すことも有効です。

他者の意見を聞く

第三者からの率直な意見は、異常な行動や言動の抑制に気づかせてくれます。
支配者と支配されている人の間には、不条理な主従関係が生まれている場合があり、自分が置かれている状況に疑問を抱かないケースも多々あります。
そのため、勇気を出して家族や友人、心の専門家に相談することは、支配から抜け出す大きな一歩となるでしょう。
また、まわりの人と会話したり、さまざまな情報に触れたりする行為には、マインドコントロールによって極端に狭まった視野を広げる効果も期待できます。
家族や友人と話す、心の専門家に話を聞いてもらう、本やインターネットから情報を入手するなど、他者の意見や自分の外にある情報に触れる機会は、マインドコントロールされている人を支配から解放させるきっかけになるはずです。

支配者との関係を断つ

強制的に支配者との関係を断つのも、もちろん有効です。
関係を断つ手段としては、連絡先や住む場所を変える方法が考えられます。
物理的な距離を置くことで、時間をかけて冷静な思考を取り戻せる可能性があります。
しかし、精神が操られている状態が根本的に解消されるわけではないため、罪悪感に苛まれて支配者に連絡を取ってしまったり、それがきっかけとなって支配者側からの抑圧が強まったりするケースもあるでしょう。
支配者と意図的に距離を置くための、そして連絡を経ってからマインドコントロールを解いていくためのサポート役として、心理カウンセラーなどの心の専門家の果たす役割は大きいと考えられます。

二元論を手放す

二元論とは、物事を相反する2つの原理や要素から構成されているとする考え方です。
・善と悪
・100と0
・正解と不正解
普段からこのような考え方のもと生活を送っている人は、マインドコントロールで刷り込まれた思考によって、前者を支配者あるいは支配者の思考、後者を自分あるいは自分の思考ととらえやすくなります。
その結果、「自分は悪の存在だ」「自分は間違っている」と自己嫌悪に陥り、善や100に当てはまると思い込んだ支配者の考えに従うようになるのです。
マインドコントロールを解くためには、普段からすべての物事を善悪でとらえるのではなく、「どちらも正解」「このほかにも選択肢はある」などと柔軟に考えるよう促し、支配されている側の視野を広げることが有効です。

心理カウンセリングを受ける

マインドコントロールされている人にとって、一度「これが正しい」「これだけが自分が信じるべき思想である」と認識したことを手放すのは、容易ではありません。
そのため、マインドコントロールを自らの力で解くのは難しいこととされています。
また、支配から抜け出そうと決意して自力で解こうとした結果途中で挫折したり、弱みにつけ込まれさらに深いマインドコントロールに陥ったりする可能性も考えられます。
マインドコントロール下に置かれた方々が、正しい方法で支配から抜け出し、再び同じような状況に舞い戻らないようにするためには、第三者であり心理学の専門家である心理カウンセラーによるカウンセリングが、大きな手助けとなるはずです。

カウンセリングにも役立つ!マインドコントロールに関する知識の習得法4選

マインドコントロールに関する理解を深めるためには、マインドコントロールの仕組みなどを学ぶだけではなく、心理学の基礎知識を備えておくことも重要です。
習得した知識やスキルは、カウンセリングに役立てられるのはもちろん、自分を間違った思想への執着などから守ることにも生かせます。
ここでは、マインドコントロールの知識や、その根底にある心理学の知識を習得する4つの方法について解説します。

書籍やインターネットで独学する

書籍やインターネット上のWebサイト、動画サイトでは、「マインドコントロールによってだまされないための知識」「マインドコントロールから自身を守るための方法」といったさまざまな観点で、マインドコントロールに関する情報が発信されています。
自身の学びたい内容や学ぶ目的に合ったものを選び、知識の習得に生かしましょう。

大学や専門学校に通う

マインドコントロールに関する知識は、大学の心理学系の学部やカウンセラーなどを目指す人を対象とした専門学校でも身につけられます。
大学や専門学校では心理学を体系的に学べ、選択する学部やコースによっては、カウンセリングの現場で実際に使われているマインドコントロールの解き方などの実践的なスキルについて学ぶ機会もあるでしょう。

セミナーや講習会に参加する

新興宗教やカルト団体などによるマインドコントロールや洗脳の問題への注目度が高まっている今、マインドコントロールに関する理解を深め対処法や予防法について学ぶためのセミナーや講習会なども頻繁に開催されています。
単発開催やオンラインで開催されているものもあるため、心理学系の大学や専門学校に通わずとも、専門家による講義を受けることが可能です。

心理学に関する資格を取得する

マインドコントロールについて理解を深めるうえで欠かせない心理学の知識の習得には、関連資格の取得もおすすめです。
ここでは、通信講座の受講をとおして自分のペースで無理なく取得を目指せる、おすすめの心理系資格をご紹介します。

メンタル士心理カウンセラー資格

「メンタル士心理カウンセラー資格」は、マインドコントロールを理解するうえで重要な心理学の基礎知識を有し、カウンセラーとして活動するレベルに至っているとされる者に与えられる資格です。

資格検定試験内容 ・心理的ストレスによる症状
・心理的ストレスの主な原因
・治療に関して知っておくこと など
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験・期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の評価
試験日程 2ヶ月に1回のペースで開催(年度により異なる)

マインドフルネスセラピスト資格

「マインドフルネスセラピスト」は、マインドコントロールを解く際にも重要な「自分の内に目を向ける力」を養う、マインドフルネス瞑想の知識を十分に理解した者に与えられる資格です。

資格検定試験内容 ・ボディスキャンマインドフルネス瞑想の基本
・食べるマインドフルネス瞑想の効果
・マインドフルネス瞑想の腹式呼吸・胸式呼吸の効果 など
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験・期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の評価
試験日程 2ヶ月に1回のペースで開催(年度により異なる)

引き寄せカウンセラー資格

「引き寄せカウンセラー」は、マインドコントロールへの耐性をつけるのにも役立つ「自身や幸福度を高めるための引き寄せの方法」などに関する知識を有することの証明となる資格です。

資格検定試験内容 ・シャンパンタワーの法則
・引き寄せノート
・自分を大切にする方法 など
受験資格 特になし
受験料 1万円(税込)
受験申請 インターネットからの申し込み
受験方法 在宅受験・期日までに解答用紙を提出
合格基準 70%以上の評価
試験日程 2ヶ月に1回のペースで開催(年度により異なる)

まとめ

言動や行動、思考を意のままに操られたマインドコントロール状態からの脱却には、家族や友人などのまわりの人の支えや、専門家によるサポートが欠かせません。
そして、マインドコントロール下にある人を支えたり、専門家としてサポートしたりするためには、心の仕組みに関する深い理解につながる心理学の知識を身につけてくことが大切です。
今回ご紹介したおすすめの3資格は、「SARAスクールジャパン」プラチナコース、または「諒設計アーキテクトラーニング」W資格取得講座を受講することで、通信講座のみで認定試験免除で取得を目指せます。
マインドコントロールなどに悩む人をサポートする心の専門家・心理カウンセラーに興味関心のある方は、ぜひご検討ください。

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