手作り石鹸と苛性ソーダについて| 通信教育・通信講座のSARAスクールジャパン資格講座
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手作り石鹸に使う苛性ソーダって?扱い方に注意しよう

石鹸を手作りするときの材料としては、苛性ソーダがよく使用されます。苛性ソーダとはどのようなものなのでしょうか。苛性ソーダは、実はとても危険なものです。そのため、石鹸作りのために購入するなら、その性質をきちんと理解しておく必要があります。

そこで今回は、手作り石鹸に使う苛性ソーダについて説明します。苛性ソーダを使って手作り石鹸を作るのであれば、きちんと苛性ソーダのことを理解したうえでおこなうようにしましょう。

手作り石鹸に使う苛性ソーダって?扱い方に注意しよう

手作り石鹸と苛性ソーダの関係

手作り石鹸を作るときは、苛性ソーダを使用します。苛性ソーダは手作り石鹸に対してどのような意味をもたらすものなのでしょうか。苛性ソーダは石鹸作りにおいてとても重要なものです。そのため、石鹸を自分で作るのであれば、手作り石鹸と苛性ソーダの関係性もよく理解しておいたほうがよいでしょう。ここでは、手作り石鹸と苛性ソーダの関係について説明します。

役割

手作り石鹸を作るときは、苛性ソーダとオイルを混ぜることで化学反応を起こしています。この化学反応は、「鹸化」とよばれるものです。鹸化が起きることで石鹸を作ることができます。苛性ソーダは危険な性質をもっていますが、このように化学反応を起こすことにより安全な状態へと変化するのです。

残留

石鹸は、作り立ての状態ではアルカリ性が強いです。そのため、乾燥させつつ熟成させることで、アルカリ性を低下させていく必要があります。この時にしっかりと乾燥させることにより、石鹸の状態をより安全に変化させることができます。

「苛性ソーダ」とは?

では、そもそも「苛性ソーダ」とはどのようなものなのでしょうか。苛性ソーダという言葉はなんとなく聞いたことがあっても、苛性ソーダがどのようなものであるか知っている人はそう多くはないでしょう。しかし、手作り石鹸を作るときは苛性ソーダの性質をきちんと理解しておくことがとても重要です。なぜなら、苛性ソーダには注意したい性質があるからです。ここでは苛性ソーダはどのようなものであるかについて説明します。

劇物

苛性ソーダは、劇物として扱われています。そのため、扱うときには十分に気を払わなければなりません。たとえば、1滴でも目にはいると失明の恐れがあります。よって、苛性ソーダを使用するときは、ゴーグルや保護メガネなどを用意し、絶対に目に入らないように細心の注意を払わなければなりません。石鹸作りそのものはそこまで難しい作業ではありませんが、苛性ソーダの扱い方には十分に気を付けるようにしてください。

入手方法

苛性ソーダは、危険な薬品であるため、簡単に入手することはできません。ドラックストアなどでは販売されていないことが多くなっています。薬局などで販売されている場合もありますが、購入するときには印鑑などが必要です。苛性ソーダはとても危険なものなので、石鹸作りをするときは責任をもって管理することを忘れないようにしましょう。

苛性ソーダの取り扱いの注意点

危険な性質をもつ苛性ソーダを使用するときは、具体的にどのようなところに注意したらいいのでしょうか。石鹸作りに苛性ソーダを使用するときは、いくつか押さえておきたい注意点があります。注意点をきちんと守っていれば、苛性ソーダによる危険を防ぐことが可能です。注意点をきちんと確認して、苛性ソーダを安心して使えるようにしましょう。

目や皮膚に付着しないようにする

苛性ソーダは、目や皮膚に付着しないようにすることがとても大切です。ゴーグルやマスクをつけ、顔にはねないようにしましょう。顔に苛性ソーダがつくと驚いて冷静な対処ができなくなり、処置が遅れる可能性があるので危険です。また、顔以外にも苛性ソーダがつくと危ないです。手袋、エプロン、長そで・長ズボンなどを着用、万が一苛性ソーダが体につきそうになっても、直接付着しないような工夫をしておきましょう。

吸入・経口しないようにする

苛性ソーダは、口や鼻から取り込まないようにすることも大切です。特に、溶かしたり乾かしたりするときは、空気の流れに乗って苛性ソーダを吸ってしまう恐れがあります。苛性ソーダを使用する石鹸作りにおいては、石鹸を溶かしたり乾かしたりするときの換気を徹底しましょう。うっかりしていると、知らぬ間に苛性ソーダを吸い込んで具合が悪くなってしまう場合もあります。

苛性ソーダの保管

苛性ソーダは危険な薬品なので、保管方法にも注意が必要です。たとえば、ガラス瓶や金属製の入れ物に苛性ソーダを入れておくと、腐食してしまいます。少し触れただけでも腐食が進むので、苛性ソーダがガラスや金属に触れないようにしなければなりません。苛性ソーダを保管するときはプラスチックやゴムを用い、子供や苛性ソーダの危険性を理解していない人がむやみに触ることがないような場所に置いておきましょう。しばらく使わない場合は注意書きをしておくと、自分自身も危険性を忘れずに済みます。

苛性ソーダの廃棄

苛性ソーダが余ってしまった場合などは、どのようにして廃棄したらいいのでしょうか。苛性ソーダは危険なものなので、そのまま捨ててはいけません。ここでは苛性ソーダを廃棄する際に気を付けたいことを説明します。

紙などに包んで廃棄はNG

苛性ソーダを捨てるときは、髪などに包んで廃棄してはいけません。片付けに使用した新聞紙などにも苛性ソーダが付いている可能性があるので、廃棄の際は注意が必要です。

排水に流すのもNG

苛性ソーダの処分については水で希釈するという方法もあります。ただし、実際には水で希釈するとなると大量の水が必要なので注意が必要です。苛性ソーダは油と混ぜて酸化させてから捨てると、比較的簡単に捨てられます。酢でも中和できると言われることがありますが、油を使ったほうが確実です。

容器の廃棄にも注意

苛性ソーダの処分については、容器にも注意が必要です。容器に苛性ソーダが少しでも付いていると、とても危険です。苛性ソーダを入れていた入れ物を廃棄する際も、苛性ソーダの付着を確実に除去したうえで処分するようにしましょう。

手作り石鹸を作るなら苛性ソーダのことをしっかり理解しておこう

手作り石鹸を作るなら苛性ソーダのことをしっかり理解しておこう

石鹸を手作りする場合は、苛性ソーダが重要な役割を果たします。苛性ソーダがあるからこそ、石鹸を作ることができるのです。ただし、苛性ソーダにはさまざまな危険があるため、使うときは十分な注意が必要です。苛性ソーダは使うときだけでなく、保管や処分の方法にも気を使わなければなりません。苛性ソーダを使うなら、きちんと責任をもって苛性ソーダを管理しなければならないのです。とはいえ、石鹸にしてしまえば、苛性ソーダの危険な性質はなくなるので、石鹸に対して不安を感じる必要はありません。正しい手順できちんと化学変化が起きるように石鹸作りをおこないましょう。

石鹸の作り方の中には、苛性ソーダを使用しない方法もあります。苛性ソーダの入手が難しかったり、扱い方に不安を感じたりするのであれば、苛性ソーダを使用しない石鹸の作り方を試してみるのもよいでしょう。苛性ソーダを使用しない方法でも、工夫すればオリジナリティあふれるさまざまな石鹸を作ることが可能です。石鹸を作るときは、安全性にも配慮しつつ楽しめるようにしましょう。