子供にたいする虐待の種類と定義 | 通信教育・通信講座のSARAスクールジャパン資格講座
現在位置
通信教育・通信講座SARAトップ > 心理学・カウンセラーの資格取得講座一覧 > 子供心理・チャイルド心理資格取得講座 > 子供に対する虐待って?定義や種類を解説

子供に対する虐待って?定義や種類を解説

子供に対する虐待とは、なにも暴力をふるうことだけではありません。虐待にはさまざまな種類があります。そのため、子供自身も虐待とは思わずに耐えているケースも少なくないのが実情です。子供に対する虐待とは、具体的にどのような種類があるのでしょうか。また、虐待とはそもそもどういった状態をさすのでしょうか。

今回は、子供に対する虐待の種類や定義について詳しく解説します。虐待についてしっかりと理解し、虐待に対抗する手段をしっかりと把握しましょう。

子供に対する虐待って?定義や種類を解説

子供の虐待とは?

子供に対する虐待とは、具体的にどのようなものなのでしょうか。虐待についてしっかり理解するには、子供に対する虐待のことをしっかりと理解しておくことが重要だといえます。ここでは、子供の虐待について基本的なところを確認しておきましょう。

心身の成長に悪影響をあたえる

子供に対する虐待があると、子供の心身の成長に悪影響が及びます。子供はさまざまな人間関係を通して成長していくので、虐待が起きてしまうとそこから負の影響をさまざまに受けてしまうのです。そのため、虐待を受けた子どもに対してはしっかりとしたケアをおこなわなければなりません。

児童虐待は4つの種類に分類される

保護者が監護すべき児童に対しておこなう虐待のことは、「児童虐待」とよばれています。そして、児童虐待はさらに「身体的虐待」「性的虐待」「心理的虐待」「ネグレクト」の4つに分類されます。虐待ときくと、暴力をふるうというイメージが先行しますが、実際には必ずしも虐待に身体的な暴力が伴うとは限りません。児童虐待にはさまざまなパターンがあることをしっかりと理解しておきましょう。

虐待の定義

そもそも児童虐待とは、法律上でどのように定義されているものなのでしょうか。ここでは、法律による虐待の定義について確認しておきます。

児童虐待防止法第2条

児童虐待については、児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)が定められています。そのため、児童虐待が認められると、法律に則ってさまざまな対処をすることができるようになっています。児童虐待は子供にとって非常に大きな問題であるため、法律によりしっかりと保護されているのです。

子供側にとって有害となる行為

虐待とは、子供側にとって有害となる行為です。子供の人権を侵害し、心身の成長や人格の形成に重大な影響が及ぶと認められるものをさします。よって、虐待はいかなる理由があっても絶対に許されない行為です。

虐待としつけの違い

虐待はしつけとの線引きが難しいものでもあります。実際にはグレーな部分が多く、虐待と断定できないケースがあるのが実情です。ただし、子供が耐え難い苦痛を感じるのであれば、いくら親がしつけだと主張してもそれは虐待になります。親の行為が虐待と認められた場合、それはしつけとは明確に異なる行為だということになります。子供のしつけについて考えるときは、本当に子供のしつけになるのかどうかを考慮する必要があるといえるでしょう。

子供の虐待の種類

子供の虐待は、すでに説明したとおり「身体的虐待」「性的虐待」「心理的虐待」「ネグレクト」の4つの種類に分けられます。それぞれの虐待はどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、子供の虐待の種類について、それぞれを詳しく説明します。

身体的虐待

身体的虐待とは、児童の体に外傷ができたり、外商が生じる恐れのある暴行が加えられたりすることをさします。児童虐待防止法においてもこのような定義付けがなされています。虐待といえば暴力的な行為が思い浮かびますが、身体的虐待はまさにそういった虐待のことをさしています。外傷と一言でいってもその種類はさまざまで、切り傷や火傷、内出血などいろいろなものがあげられます。外傷は気が付きやすいように思えますが、実際は服や髪の毛で見えない部分に外傷がついていることも多く、まわりの人でも意外に分かりません。とはいえ、普通に生活していてケガをすることはなかなか無いような部分に傷がつくことが多いので、何かのタイミングで傷を目にすれば虐待だと瞬時に発覚することも多いです。

性的虐待

性的虐待とは、児童にわいせつな行為をしたりわいせつな行為をさせたりすることです。直接的な性行為だけが性的虐待とは限らず、さまざまなパターンが考えられます。その行為がおこなわれているとき以外はなかなかまわりから気付くことができないのが、性的虐待のやっかいなところです。虐待を受けている本人が申告しなければ、問題が発覚しないでしょう。なお、子供が性的虐待を受けていることを知りながらも放置している場合は、それも一種の虐待に該当します。

心理的虐待

心理的虐待とは、児童に心理的な外傷を与える言動をとることをいいます。児童が暴言を吐かれたり児童を拒絶したりする態度を受けたりした場合に、心理的虐待が発生します。児童が、保護者がドメスティックバイオレンスを受けているところを目撃することも、心理的虐待のひとつです。そういった状況は、子供にとって大きな心理的負担となります。

ネグレクト

ネグレクトは、保護者が児童の看護を怠ることをさします。児童の心身の発達を妨げるくらい、児童を放置したり食事を与えなかったりする場合にネグレクトに該当します。また、子供がほかの虐待を受けていることを知っていながら、それを見てみぬふりすることもネグレクトに当てはまります。

虐待について悩んだら

虐待について悩んだときは、さまざまな解決の糸口があります。虐待は悩んだり我慢したりしているだけでは解決しないことが多いです。虐待の問題を解決するためにできる方法を紹介します。

子供の虐待防止の電話相談

子供が虐待を受けている場合、虐待防止の電話相談に連絡することができます。匿名で相談できる場合も多く、解決の糸口を教えてくれるので気軽に電話してみるとよいでしょう。

専門家に相談

子供の虐待については、専門家に相談するというのもひとつの手です。児童相談所や保健師など、子供の虐待について相談に乗ってくれる施設や役割をもつ人はたくさんいます。専門家であれば、適切な対応方法を教えてくれたり実際に手続きを進めてくれたりするので、困ったときはとても頼りになる存在です。

周りの人にも助けを求める

家庭内で虐待を受けている場合は、周りの人にも助けを求めることが大切です。学校の先生など身近な大人に相談すれば、助けになってくれるでしょう。虐待は声を上げないと周りに気が付いてもらえないことも多いので、勇気をもって訴えることが重要です。

子供の虐待の種類や定義をしっかりと把握しよう

子供の虐待の種類や定義をしっかりと把握しよう

子供の虐待と一言でいっても、実はさまざまな種類があります。基本的に虐待はいずれも子供がひどく傷ついて心身の成長に悪影響を及ぼしている状態です。そのため、子供が虐待を受けている場合は、なるべく早い段階で虐待をなくすための対策をする必要があります。子供の虐待は、それを受けている子供にとってとても深刻な問題だといえます。場合によっては取り返しのつかない深刻な傷が心身に残る可能性も否定できません。子供の虐待を防いだりなくしたりするためには、子供の虐待の種類や定義をしっかりと把握しておくことが必要不可欠だといえるでしょう。