パン作りにおける卵の役割は何?
記事更新日:2024年6月11日パンを作るときは、小麦粉の他にもさまざまな材料を使用します。パン作りにおいては、卵も重要な材料のひとつです。パン作りにおいて卵は、具体的にどのような役割を果たしているのでしょうか。パンを作るなら卵の役割や正しい使い方についてもしっかりと押さえておきたいところです。
今回は、パン作りにおける卵の役割や使い方について詳しく紹介します。おいしいパン作りをするには、卵を上手に使うことが必要不可欠です。この機会に卵の重要さについて押さえておきましょう。
目次
パン作りにおける卵の役割
パン作りにおいて、卵はどのような役割を果たしているのでしょうか。パン作りで卵を使用すると、さまざまな効果を期待することができます。ここでは、パン作りにおける卵の役割について確認しておきましょう。
パン自体の栄養価を高める
パン作りにおいて卵を使用すると、パンそのものの栄養価を高められるというメリットがあります。卵は食材全体から見ても栄養価がかなり高いとされる食材のひとつです。そのため、卵をパンに使用すると、それだけパンの栄養価をアップさせることができます。
コクを出す
パンに卵を使用すると、コクを引き出すことができます。卵そのものに濃厚な味わいがあるので、小麦をベースとしたパンに卵を使用すると、一味違ったコクを与えることが可能です。パンの旨みを強くしたいときは、卵を使用することでそういった印象を出すことができます。
パンの仕上がりを美しくする
卵をパンに使用する目的としては、パンの仕上がりを美しくするという側面もあります。たとえば、刷毛を使ってパンに溶いた卵を塗ると、表面が美しく仕上がります。色や艶を出したい場合は、卵を使用することでパンの見た目をアップさせることができます。
卵を入れる大きなメリットとは?
パンに卵を入れると、さまざまな役割を果たしてくれます。そのことにより、パンに対して多くのメリットが生まれます。具体的には、パンに卵を入れると、パンの老化を防いでパサつきを防ぐことにつながります。ここでは、パンに卵を入れることのメリットについて詳しく説明します。
生地の水分と油脂を混ぜ合わせる
パンに卵を使用すると、生地の水分と油脂がしっかり混ぜ合わされる効果が期待できます。このことにより、パンのしっとりとした印象を長く保ちやすくなります。全体的にしっとりとしたパンを作りたいのであれば、卵を使用してパンを作ると効果的です。
焼きあがったパンの水分の蒸発を防ぐ
卵を使用したパンは、焼きあがった際にも水分の蒸発が少なくて済みます。パンを高温で焼き上げると、どうしても水分が飛びやすいです。しかし、卵をたっぷりと使用してパンを作れば、しっとり感をしっかり保ったまま焼き上げることが可能です。
卵黄と卵白
卵は、料理に使用する際は卵黄と卵白に分けて考えることもできます。それぞれ別々に使用すると、得られる効果も変わってきます。卵の効果をよりしっかりと得られるようにするためには、卵の卵黄と卵白の特徴をつかんでしっかりと使い分けをおこなうことが大切です。ここでは、卵黄と卵白の違いについて確認しましょう。
卵白と卵黄では特性が異なる
卵白と卵黄では、それぞれパンに異なる影響を与えます。たとえば、卵白はパンのボリュームをアップさせるのに高い効果を発揮します。パンの生地の弾力を高め、形を保ちやすくする役割も果たします。卵白は泡立ててメレンゲ上にして使用することも多いです。また、卵黄はパンに加えるとしっかりとしたコクが出ます。卵にコクを加えたいのであれば、卵黄が重要です。また、パンの表面にきれいな色や艶を出したいという場合も、卵黄をしっかり使用すると美しい仕上がりになります。
卵黄のみを使用することが多い
パン作りでは、卵黄と卵白の両方を使うことが可能です。ただし、一般的にパン作りにおいては、卵黄のみを使用することのほうが多いです。なぜなら、卵白を多く使い過ぎるとパンが固くなりやすいからです。パンに卵白を使用すると、卵白に含まれるたんぱく質が固まってしまいます。そのため、卵白を使用する場合は、使用する量にも気を付けたほうがよいでしょう。
卵液の塗り方
パン作りに卵を使用する方法としては、卵液を使うことが多いです。パン作りで卵液を使うときはどのようなことに気を付けたらいいのでしょうか。卵液の塗り方は、パンをきれいに仕上げるためにとても重要なことです。ここでは、卵液の塗り方について詳しくポイントを押さえておきましょう。
卵液を一度こす
パン作りにおいて卵液を使うときは、卵液を一度しっかりこすようにしましょう。卵液をしっかり越してから使用すると、余計なものがなくなるので均一にきれいに卵液を塗ることができます。卵液を塗るパンの表面はパンが焼きあがった後に真っ先に目に入る部分です。そのため、少し手間がかかっても、こす作業は省略せずしっかりとおこなうようにしましょう。
刷毛を寝かせて塗る
パンに卵液を塗るときは、刷毛を使用します。刷毛を使用すると、卵液を均一にきれいに塗りやすいです。ただし、刷毛を使うときは、刷毛をしっかりと横にして塗ることが大切です。刷毛寝かせて塗ることで、刷毛の跡が残りにくく、パン生地のきれいな表面を保ちやすくなります。
塗るときは力を入れない
パンの表面に卵液を塗るときは、あまり力を入れないように注意しましょう。力を入れ過ぎてしまうと、生地の表面が傷ついてしまいます。そうなると、きれいにパンを焼き上げることができなくなるので注意が必要です。
卵をパンに使うときの注意点
卵をパンに使うときは、どういった点に注意したらいいのでしょうか。きれいにパンを焼き上げるためには、卵の扱い方にも気を付ける必要があります。ここでは最後に卵をパンに使うときの注意点について説明します。
パンによって卵の割合は10~70%ほどと開きがある
パンに使用する卵の割合は、パンによって大きく異なります。具体的には、卵が材料の10%にあたる場合もあれば、70%にあたる場合もあります。よって、パンを卵に使用するときは、あらかじめ必要な分量をしっかり確認しておくことが大切です。
卵のサイズに注意
卵をパンに使用するときは、卵のサイズにも注意しましょう。卵のサイズによっては、個数と必要な分量が合わないこともあります。販売されている卵のサイズはいろいろなので、パン作りをするならサイズを確認する癖をつけるようにしましょう。
パンに卵を使用するといろいろな役割を果たしてくれる
パン作りにおいて、卵はとても重要な役割を果たします。パン作りをするなら、卵をしっかりと使い分けることでよりおいしいパンを作ることが可能です。パン作りのプロや上級者は、卵を上手に使うことでパンのおいしさを引き出しています。卵は卵黄と卵白によって性質が大きく違うので、それぞれの違いについてもきちんと理解しておきましょう。パンの種類によって卵の使い方はまったく違うので、そういった部分にも臨機応変に対応できるようにしておく必要があります。もちろん、パンをよりおいしくするためには卵以外の部分にもしっかりこだわることが大切です。卵をはじめとする材料の使い方をしっかりマスターしておいしいパン作りができるようになりましょう。