手作りパンがイースト臭い原因と対処法は?
記事更新日:2024年6月11日手作りパンを作るうえで悩みの種となりやすいこととして、イースト臭があげられます。パンの作り方によっては、パンを焼き上げた後でイーストの臭いが強く残ってしまうことがあります。せっかくパンを手作りしたのにもかかわらず、イーストの臭いが残ってしまったら残念ですよね。
そこで今回は、手作りパンがイースト臭くなってしまう原因について説明します。あわせて手作りパンのイースト臭を防ぐ方法についても解説するので、手作りパンのイースト臭に悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
目次
イースト臭とは?
そもそもイースト臭とはどのようなものなのでしょうか。まずは、イースト臭の概要について押さえておきましょう。イースト臭とは、イースト菌の臭いのことです。パン作りでは必ずイースト菌を使用しますが、作り方の加減によって焼きあがったパンにイースト菌の臭いが残ることがあります。イースト菌にはさまざまな種類があり、それによってイースト臭も変化します。イースト臭が残らないようにするには、さまざまなポイントに注意してパン作りをする必要があります。
イーストの種類と匂い
パン作りに使用するイースト菌には、たくさんの種類があります。イースト臭を防ぐためにも、それぞれのイーストの特徴について確認しておきましょう。
天然酵母
天然酵母とは、穀物や果物などにある自然な酵母を育てたものです。酵母とは菌のことで、パンをふっくらさせる効果を期待できます。天然酵母はほかのイースト比べると、イースト臭がしにくいのが特徴的です。酵母にもたくさんの種類がありますが、大きく分けるとドライタイプと自家製タイプに分けることができます。自家製タイプは自分で穀物や果物を見ずにつけることで酵母を培養するものです。自家製酵母を使用すれば、パンをゼロから手作りすることも可能になります。
生イースト
生イーストはパン酵母を培養した後で水洗いし、脱水機で水切りをおこなった状態のものです。プロもよく使用するイーストで、イースト臭は少なめです。砂糖が多い生地との相性が特によく、さまざまなタイプのパンに使用できます。低温で保存することができるので、家庭でも冷蔵庫や冷凍庫で保存することができます。
ドライイースト
ドライイーストは、パン酵母を低温で乾燥させたうえで粒状にしたものです。ドライイーストは酵母が仮眠状態にあります。そのため、使用するときはぬるま湯に入れ、発酵させるための力を復活させなければなりません。使用する際には少し手間がかかりますが、ある程度長期間保存ができるところがメリットです。ただし、砂糖に弱い特徴があるので、どちらかというとハード系のパンを作るのに向いています。
インスタントドライイースト
インスタントドライイーストとは、ドライイーストよりも短時間でイーストを乾燥させたものです。乳化剤を加えているのが特徴的です。ドライイーストよりも細かい粒になっています。予備発酵が不要なため、ドライイーストよりも使うのが簡単です。無糖生地用と加糖生地用の両方があるため、どのようなパンでも作りやすいです。ただし、開封後はドライイーストよりも劣化が早いので注意が必要です。
セミドライイースト
セミドライイーストは、ふんわりとしたパンを作ることができます。生イーストに比べるとふわふわ感が少ないですが、長期保存がきくのが大きなメリットです。ただし、ホームベーカリーの投入口にくっついてしまう恐れがあるため、タイマー使用や自動投入には対応していないのが難点となります。
手作りパンがイースト臭い原因と対策
手作りパがイースト臭くなってしまう原因は、具体的にどのようなことがあげられるのでしょうか。また、手作りパンのイースト臭をなくすにはどのようなことに気を付けたらいいのでしょうか。ここでは、手作りパンがイースト臭い原因と対策について説明します。
イーストが多い
パンがイースト臭くなってしまう原因としては、イーストが多い場合があります。レシピを見直してイーストが多過ぎないか確認しましょう。特に参考にするレシピとは異なるイーストを使用する際は注意が必要です。なぜなら、イーストによって投入すべき量は違うからです。たとえば、生イーストの代わりにドライを使う場合は4割くらいに減らす必要があります。
発酵時間が短い
イースト臭がする原因としては、発酵時間が短いということもあげられます。不活性なイーストが残ってしまうと、イースト臭がしやすくなるので注意が必要です。パン作りは急ぐと失敗してしまうので、きちんと時間をとって丁寧に作るようにしましょう。参考にするレシピに書いてある発酵の時間だけを目安にしないようにし、フィンガーチェックで確認することを大切にしましょう。発酵の具合は季節や室温によっても変化する可能性があります。
発酵温度が高い
イースト臭の原因は、発酵温度が高いということもあります。発酵温度が高いとイースト菌が活動しきれない間に生地が膨らんでしまうため、発酵時間を短くしてしまう可能性が高いです。そうなると、イースト臭がしやすくなるので気を付けましょう。具体的には、発酵温度が35℃より高くなるとイースト臭が残りやすいです。
イースト臭いパンを防ぐポイント
手作りパンのイースト臭なくすには、どのようなポイントに気を付けたらいいのでしょうか。手作りパンのイースト臭を防ぐには、ちょっとしたポイントに気を付けることが大切です。ここでは、イースト臭いパンを防ぐポイントを整理して説明します。
分量をきっちり確認
イースト臭を防ぐには、使用する材料の分量はきっちり確認することが重要です。特にイーストの分量を間違うと、イースト臭がする原因を作りやすくなるので注意が必要です。パン作りでは材料の分量がパンの仕上がりを左右することになるため、きちんと量りなどを使用して材料を準備するようにしましょう。
イーストをきちんと活性化させる
イースト臭を防ぐためには、イーストをきちんと活性化させることにも重きをおきましょう。イーストが活性化する前に発酵の時間を終わらせてしまうと、イースト臭が残る原因となります。発酵の様子をきちんと確認したうえで、パン作りをおこないましょう。
手作りパンがイースト臭いときは対策をおこなおう
手作りパンがイースト臭くなってしまう場合は、パンを作る工程で何か問題がある可能性があります。そのため、パンのイースト臭が気になる場合は、まずはその原因についてしかり把握するようにしましょう。そうすることで、ただしく手作りパンのイースト臭を防ぐ方法をみつけだすことができます。パンがイースト臭いと、せっかくきれいにパンを焼き上げることができても、パンをおいしく食べることができなくなってしまいます。せっかくパンを手作りするなら、イースト臭を防いでおいしいパンが作れるようにしましょう。
イースト臭を防ぐには、きちんとレシピの分量を守り手順も丁寧におこなうことが大切です。そういったことは、パン作りにおいてとても重要なことです。パン作りでは細かく丁寧に作るかどうかが、パンの出来栄えに大きく影響を与えます。パン作りの工程をひとつひとつ丁寧におこなうと、イースト臭を防ぐだけでなく、パンの状態をよりよくすることにもつながります。きちんとパン作りの流れを頭に入れて、よりおいしいパンを作れるようにしましょう。