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【資格を仕事に】心理セラピスト・カウンセラー 半澤久恵さんインタビュー

 

心理カウンセラーは「相手の中に元々ある力を引き出す仕事」

 

心理カウンセラーは「相手の中に元々ある力を引き出す仕事」

 

渋谷区富ヶ谷にある住宅街の一角で、ホリスティック ヒーリングサロン「AROHAM」を経営する、心理カウンセラーの半澤久恵さん。「気付きの問いかけ」と「心理セラピー」を組み合わせた対話プログラム「オープン・アウェアネス・ダイアローグ(OAD)」を得意とし、セミナーの講師としても活躍しています。

元々、雑誌の編集者をしていたという半澤さんが、心理カウンセラーを目指したきっかけや、オープン・アウェアネス・ダイアローグのセッションで大事にしていることについてお聞きしました。

入院をきっかけに自分の生き方を見つめ直した

心理カウンセリングに興味を持ったきっかけを教えてください。

 

――心理カウンセリングに興味を持ったきっかけを教えてください。

 

半澤久恵さん(以下、半澤):小さいころから人の心の動きに興味があって、大学時代は臨床心理士を目指して勉強をしていました。ところが、勉強を進める中で、自分の内側に、生きづらさや自分を認められない気持ちがあることに気付いたんです。そういった、よどみのようなものを解消しなければ、人の心にふれることはできないと感じました。人に興味があることには変わりがなかったので、話を聞いたり、その話を伝えたりする仕事はないかと考えて、大学卒業後は編集者として出版社に入社しました。

 

――出版社で働いたあと、方向転換をしようと思ったのはなぜでしょうか?

 

半澤:出版社での仕事にはやりがいを感じていましたし、刺激もたくさんあって毎日が充実していました。ところが、20代半ばに急性腎盂腎炎になり、生まれて初めて入院をすることになったんです。そのときに、心も体も疲れていることに初めて気が付いて…。退院したあとは、疲れを癒やしたくて、マッサージやヒーリングなどさまざまな施術を受けました。その中で、心と体が一番楽になったと感じたのが、アロマセラピーだったんです。

ちょうどアラサーに差し掛かったころで、これからの生き方を考えていくタイミングだったのかもしれません。編集の仕事は好きでしたが、「この先も締め切りに追われるサイクルを続けていくのは、私には向いていないかもしれない。40代、50代になっても私がずっと続けられる仕事は何だろう?」と考えて、方向転換することを決めました。

心の根幹にある不安や苦しさを解消したい

心の根幹にある不安や苦しさを解消したい

 

――独立するまでの経緯を教えてください。

 

半澤:出版社を辞めてから、セラピストの養成スクールを探しました。最初はアロマセラピーとリフレクソロジーの違いもわからないくらいでしたね(笑)。2004年にセラピストの資格を取って、アロマセラピーのサロンで働いたり、セラピストの養成スクールで講師をしたりしました。その後、銀座にあるアロマセラピーのサロンに店長として勤めて、2008年に独立したんです。

独立を決めた理由は、自分の納得のいくやり方で施術をしたいと思ったから。体の疲れが解消されても、その人の心の根幹にある不安や苦しさを解消しないと、疲れのサイクルを永続的に繰り返してしまうと感じました。独立当初はアロマセラピーのサロンとして開業しましたが、次第に「気付きの問いかけ」と「心理セラピー」に変わっていきました。

 

――「気付きの問いかけ」とは?

 

半澤:オープン・アウェアネス・ダイアローグというセッションの一環で、体にトントンと刺激を与えていくタッピングを使ったEFTというセラピーや、体の感覚に意識を向けていくフォーカシングというセラピーをしています。体の感覚を使うことで、エネルギーや気の流れを整えたり、より深いところにある感情に気付きやすくなったりするんです。

 

――独立当時、苦労したことはありましたか?

 

半澤:独立し立てのころは、集客に苦労しましたね。銀座のサロンにいたときは「指名のお客様もいらっしゃるから、独立してもなんとかやっていける」と思っていたんです。いい施術をすれば自然と人が集まると考えていましたが、やはり店舗の中にいるのと自分でやるのとでは大違いでした。当時はWebサイトの作り方も告知の仕方もわからないまま、勢いだけで開業した感じでしたね。

必要なのは自分の「ハートの声」に気付くこと

必要なのは自分の「ハートの声」に気付くこと

 

――独立後の苦労をどのように克服していきましたか?

 

半澤:集客に関しては、チラシを作ったりセミナーで講師を務めて名前を知ってもらったりなど、さまざまなことを試しました。でも、それ以上に効果的だったのは、「自分のやりたいことは何?」と自問自答を続けて、必要のない施術のメニューや要素を削いでいったことです。そうすることで、繰り返しいらしてくださるお客様が増えたり、口コミで初めてのお客様がいらっしゃったりする好循環が生まれました。自分がやりたいことではないのに「この施術が人気だから」「お客様の要望があったから」と続けていると、そのうち気持ちが伴わなくなってしまいます。自分のハートの声は、大事にしたいですね。

 

――「ハートの声」っていい言葉ですね。

 

半澤:ハートの声は、オープン・アウェアネス・ダイアローグの個人セッションでもよく使う言葉です。私たちは迷いが生じたときに、本をたくさん読んでみたり、遠くへ出掛けてリフレッシュしたり、とにかく動こうとしがちですよね。けれども、動くのをグッと我慢して「本当に思っていることは何?」と自分の内側の声に耳を傾けない限り、モヤモヤは残り続けるんです。

自分の悩みの根本がわからないという方は、自分が「すべき」と思っていることと「したい」ことを書き出してみるといいと思います。皆さん、「~すべき」とか「~したらいいはず」など、理想の解決策について考えるのは得意です。でも、「~したい」と望んでいることはあまりキャッチしようとしません。書くことで思考が整理されますし、自分にとって何がブロックになっているのか、一番反応するポイントが見えてきます。

心理カウンセラーは「人を癒やす仕事」ではない

心理カウンセラーは「人を癒やす仕事」ではない

 

――心理カウンセラーとして仕事をする中で、一番やりがいを感じるのはどんなときでしょうか?

 

半澤:おおげさに聞こえるかもしれませんが、人の回復力にふれたときです。トークセッションを進めていくと、クライアントの中に気付きが生まれるタイミングがあるんです。日々のストレスや緊張がほどけると、その人らしいエネルギーの流れが戻ってきます。セッションの途中から変化していく方もいれば、次にいらしたときに「印象が変わったな」と感じる方もいますね。

――最後に、心理カウンセラーになるために資格を取りたいと思っている方にアドバイスをお願いします。

半澤:心理カウンセラーは、人を癒やす仕事と思われがちですが、どちらかといえばクライアントの中に元々ある力を引き出す仕事です。心理カウンセラー自身が自分の心の状態を把握し、思い込みや色眼鏡を手放して、できるだけ透明度の高いセッションを心掛けることが大切だと思います。。

また、心理カウンセラーの仕事は、基本的に個人作業です。クライアントへの接し方や、セッションスキルの高め方など、自分一人では解決できない課題が生じることもあるでしょう。そのようなときに、アドバイスを受けられる先生や、相談できる同業者の仲間がいると、とても心強いですよ。

 

<プロフィール>
半澤久恵(はんざわ・ひさえ)

明星大学心理学部卒業。卒業後は出版社に勤務し、雑誌編集に携わる。
20代半ばで心身の体調を崩したのをきっかけに、アロマセラピーや代替療法、癒やしの道に進む。アロマセラピストの資格取得後は、都内のスパとサロンに勤務。延べ2,000名以上のクライアントへの施術を行うほか、整体・アロマスクールで講師を担当。現場での施術経験と伝えることの両方の喜びや楽しさにふれる。
2012年にロンドンにて溝口あゆかさんの「Integrated Counseling Diploma」コースに参加し、資格を取得。帰国後も、心理学やボディワークの学びを継続中。現在は渋谷区富ヶ谷にある自宅サロン「AROHAM」にて個人セッションを行うほか、インテグレイテッド心理学基礎講座やセルフラブを高めるためのセミナーなども開催。

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